レッドブル、圧勝にも関わらず”不穏”な兆候を指摘するマルコ
後続に20秒もの差をつけて1-2フィニッシュを飾ったにも関わらず、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今後に向けて不穏な兆候があったと指摘した。
セルジオ・ペレスはバクー市街地コースでの5回目の表彰台を優勝で飾り、マックス・フェルスタッペンがこれに続いた事で、レッドブルは4月30日のF1アゼルバイジャンGPで通算25回目の1-2フィニッシュを飾った。
2位フェルスタッペンは3位フィニッシュしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)に19.08秒の差をつけた。ルクレールの後には0.8秒差でフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が続いた。
19.08秒というギャップはニック・デ・フリース(アルファタウリ)の車両ストップに伴うセーフティーカー再開後に築かれた。1周あたりに換算するとコンマ5秒という驚異的な数値となる。
にも関わらず、バクーの週末に80歳の誕生日を迎えたレッドブル・レーシングの取締役は、レースペースという点でフェラーリとアストンマーチンが自分たちに迫りつつあるという「警戒」すべき兆候があったと明かした。
RacingNews365によるとマルコは、オーストリアの放送局「ORF」とのインタビューの中で「我々が警戒すべきは、ルクレールとアロンソが最後の6~8周で我々と同じラップタイムを記録した点だ。レース終盤に何事も起こらぬよう懸命に努力しなければならなかった」と語った。
レッドブルの2台はペースを意図的に抑えて走っていたわけではない。マルコは「セルジオはその事について尋ねてきたが、我々は彼らに全開でドライブさせた」と説明した。
一体、フェラーリとアストンはどの位のペースだったのだろうか? 以下、ラスト10周の4台のラップタイムを集計した。
ドライバー | 平均 | 最速 | 最遅 |
ペレス | 1:44.9 | 1:44.589 | 1:45.676 |
フェルスタッペン | 1:44.8 | 1:44.232 | 1:45.275 |
ルクレール | 1:45.0 | 1:44.561 | 1:45.409 |
アロンソ | 1:44.7 | 1:44.241 | 1:44.998 |
確かにマルコの指摘通り、ルクレールとアロンソはレッドブルRB19と遜色ないペースを残している。
1ラップの最速はフェルスタッペンが記録したものの、平均で見るとアストンマーチンAMR23を駆る2度のF1王者のラップタイムが最も速い。
4月30日(日)にバクー市街地コースで行われた2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP決勝レースでは、3番グリッドからスタートしたセルジオ・ペレス(レッドブル)がスプリントに続き逆転優勝を飾った。
マイアミ・インターナショナル・オートドロームを舞台とする次戦マイアミGPは5月6日のフリー走行1で幕を開ける。