最終コーナーで域外走行? サージェントのタイムが抹消された理由、107%に届かず
18日(土)のF1サウジアラビアGP公式予選でローガン・サージェント(ウィリアムズ)は、トラックリミット違反を犯したためにベストラップが抹消され、最下位でのQ1敗退を喫した。
サージェントは最初の計測ラップで17番手の僚友アレックス・アルボンや16番手の角田裕毅(アルファタウリ)を上回る1分29秒721を刻んだものの、エンジニアから「ターン27でトラックリミットがあったからラップは抹消だ」との無線が飛んだ。
これに対してサージェントが「ターン27でコースオフなんて出来ないよ!」と返したように、最終コーナーにはイン側にも出口側の外側にもウォールが設置されており、コース外に飛び出す余地はない。
一体何が起きていたのか? ただの勘違いだった。
サージェントの他に予選でタイムが抹消されたのはニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)とケビン・マグヌッセン(ハース)、そしてルイス・ハミルトン(メルセデス)だが、その理由はいずれも「ピットエントリーとコースとの間にあるペイントされたエリアを横切った」ためだった。
予選を終えたサージェントは「かなり速いラップを刻んだのに、ピットレーンのエントリーを僅かに越えてしまったんだ。あれ以上は無理って言うくらいのラップだったから本当に悔しい。チームに申し訳ない事をしてしまった」と説明した。
その後の最終ラップではターン23で派手にスピンを喫したため、サージェントは事実上のノータイムでセッションを終えた。
その結果、107%ルールに抵触、つまりポールタイムから107%以内のタイムを記録できず決勝レースへの出場資格を得る事ができなかったが、スチュワードは審議の上、サージェントにレース出走を許可した。
車両パフォーマンス責任者のデイブ・ロブソンは「ローガンは今日、多くを学んだだろう。悔しい思いをしているだろうが、この経験は今後に活かされるはずだ。先に進めなかったのは残念だが、燃料を積んだ状態のクルマは昨日も良いペースを刻んでいたから、明日はふたりとも力強いレースをしてくれることだろう」と語った。
2023年F1サウジアラビアGP予選ではセルジオ・ペレス(レッドブル)が2年連続のポールポジションを獲得。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)という結果となった。
決勝レースは日本時間3月19日(日)26時にフォーメーションラップが開始され、1周6,174mのジェッダ市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。