ラッセル優勝、フェルスタッペン後退…違反疑惑もメルセデス最前列独占 / F1サンパウロGP《スプリント》結果とダイジェスト
2022 FIA-F1世界選手権第21戦サンパウロGPのスプリントが11月12日(土)にインテルラゴス・サーキットで行われ、3番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)が逆転優勝を飾った。角田裕毅(アルファタウリ)は15位という結果だった。
最前列2番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)はタイヤ選択で誤り、更にはカルロス・サインツ(フェラーリ)との接触もあって、一時はラップをリードしながらも4位に後退した。
サインツは2位フィニッシュを飾ったが、6基目のICE(内燃エンジン)投入による5グリッド降格ペナルティがあるため決勝のフロントローに並ぶ事はない。
ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)と並び唯一、ミディアムタイヤを履いたフェルスタッペンに対してラッセルは執拗に攻撃を仕掛け、15周目にDRSを使ってパス。先頭に躍り出た。
その4周後、フェルスタッペンはターン1でサインツにオーバーテイクを許したが、その際にF1-75のリアがRB18のフロントウイングと接触。ダメージを負った結果、その翌周のターン4でルイス・ハミルトン(メルセデス)とサイド・バイ・サイドになった際にデブリが飛び散った。
8番グリッドスタートのハミルトンはその後、メインストレートでフェルスタッペンをパスして3位でフィニッシュ。サインツの降格に伴い、決勝では2番グリッドに並ぶ。
11位のダニエル・リカルド(マクラーレン)、13位の周冠宇(アルファロメオ)と並びハミルトンはグリッド違反疑惑に晒されたものの、スチュワードはお咎めなしの裁定を下した。これにより昨年のサウジアラビアGP以来、今季初となるメルセデスのフロントロー独占が確定した。
スプリントは24周で行われた。フォーメーションラップは気温21.9℃、路面34.2℃、湿度75%、気圧924.4hPaのドライコンディションでスタート。ピレリは中間レンジのC2からC4までのコンパウンドを投入した。
ポールシッターのケビン・マグヌッセン(ハース)は好スタートを切ってポジションをキープしたものの、周囲のマシンとの競争力の差は歴然。3周目にフェルスタッペンに交わされると次々と順位を落としていった。それでも8位でチェッカーを受け、貴重な1点を追加した。僚友ミック・シューマッハは最後尾から12番手まで順位を上げた。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)に前を塞がれ予選9番手を余儀なくされたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、僚友フェルスタッペンの背後、5位でチェッカーを受けた。ルクレールも6位とポジションを上げた。その後方7位にはランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。
以上の上位8名までがチャンピオンシップポイントを上乗せした。
アルピーヌ勢はオープニングラップのターン4でエステバン・オコンとフェルナンド・アロンソが接触。更にメインストレートではアロンソがオコンのリアに接触してウイングにダメージを負うなど、散々なレースとなった。
レース後には先のインシデントに関連してアロンソに5秒ペナルティと2点のペナルティポイントが科された。チーム代表を務めるオトマー・サフナウアーは2人を一喝した。
アストンマーチン勢もセバスチャン・ベッテルとランス・ストロールが激しいバトルを展開。コース外に押し出されたためにベッテルが砂埃を巻き上げるシーンがあった。スチュワードはストロールに10秒ペナルティと3点のペナルティポイントを科した。
唯一のリタイヤはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)だった。13周目にクルマを停めたものの、マーシャルによる迅速な回収作業もあり、セーフティーカー導入は避けられた。
2022年F1第21戦サンパウロGPスプリントリザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 63 | ラッセル | メルセデス | 24 | 30:11.307 | 8 |
2 | 55 | サインツ | フェラーリ | 24 | +3.995s | 7 |
3 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 24 | +4.492s | 6 |
4 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 24 | +10.494s | 5 |
5 | 11 | ペレス | レッドブル | 24 | +11.855s | 4 |
6 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 24 | +13.133s | 3 |
7 | 4 | ノリス | マクラーレン | 24 | +25.624s | 2 |
8 | 20 | マグヌッセン | ハース | 24 | +28.768s | 1 |
9 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 24 | +30.218s | 0 |
10 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 24 | +34.170s | 0 |
11 | 3 | リカルド | マクラーレン | 24 | +39.395s | 0 |
12 | 47 | シューマッハ | ハース | 24 | +41.159s | 0 |
13 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 24 | +41.763s | 0 |
14 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 24 | +42.338s | 0 |
15 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 24 | +50.306s | 0 |
16 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 24 | +50.700s | 0 |
17 | 31 | オコン | アルピーヌ | 24 | +51.756s | 0 |
18 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 24 | +53.985s | 0 |
19 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 24 | +76.850s | 0 |
NC | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 12 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 21.4℃ |
路面温度 | 34.2℃ |
周回数 | 24 |
セッション概要
グランプリ名 | F1サンパウロGP |
---|---|
セッション種別 | スプリント |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | インテルラゴス・サーキット |
---|---|
設立 | 1936年 |
全長 | 4309m |
コーナー数 | 15 |
周回方向 | 反時計回り |