ホンダF1、220回目の表彰台も「メルセデスの底力を見せつけられた」と田辺TD
F1第19戦サンパウロGP決勝レースに挑んだホンダエンジン勢は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが一時1-2体制を築くも、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の驚異的なペースの前に首位を奪われ、最終2-4位という結果に終わった。
Pos | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|
2 | フェルスタッペン | レッドブル | 71 | +10.496s | 18 |
4 | ペレス | レッドブル | 71 | +39.940s | 13 |
7 | ガスリー | アルファタウリ | 70 | +1 lap | 6 |
15 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 70 | +1 lap | 0 |
71周に及んだ長き戦いを終えてホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手がメルセデスとの激しいトップ争いを繰り広げたものの2位、ペレス選手が4位と、悔しい結果に終わりました」とレースを振り返った。
「2台ともに良いスタートを決めて序盤は1-2のポジションで走行していましたが、中盤以降に巻き返され、ライバルの底力を見せつけられたと感じています。それでも、2位と4位でフィニッシュできたことや、最後にペレス選手が獲得したファステストラップによる1ポイントなど、今後のチャンピオン争いにつながるレースができたと思っています」
コンストラクターズ選手権争いでは、1-3フィニッシュを飾ったメルセデスAMGが計40点を上乗せし、レッドブル・ホンダに対するポイント差を2点から11点にまで拡大した。
フェルスタッペンはハミルトンとのバトルを振り返って「トップスピード的にポジションを守るのがキツかった」と語った。ハミルトンは週末に先立って新品のICE(内燃エンジン)を開封した。フレッシュなエンジンはその分だけ高いパワーが期待できる。スピードトラップにおける両者の速度差は15.2km/hに達した。
なお、フェルスタッペンの2位フィニッシュによってホンダは通算220回目の表彰台登壇を果たした。
アルファタウリ・ホンダ対アルピーヌのコンストラクターズ選手権5位争いは、アルピーヌ勢がエステバン・オコンの8位、フェルナンド・アロンソの9位によって計6点を加算し、アルファタウリがピエール・ガスリーの7位によって同じく6点を持ち帰った事で112点で再び並んだ。
「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手は、戦闘力が拮抗した中団のマシンとの争いを繰り広げました」と田辺TDは語る。
「難しい展開でしたが7位入賞を果たしました。終盤にコンストラクターズチャンピオンシップでのライバル、アルピーヌの2台をオーバーテイクするなど良い走りを見せてくれました」
「角田選手は序盤にオーバーテイクを仕掛けた際、他車に接触し、車体にダメージを負うとともに、その接触によるペナルティーを受けてしまうなどで15位という結果でしたが、週末を通してスピードはありましたので次のレースに期待しています」
レースを終えた角田裕毅は、ランス・ストロール(アストンマーチン)への自身の仕掛けが「リスキー」なものであったと認める一方、5秒ではなく10秒ペナルティが科された事について「本当に馬鹿げている」と批判した。
3連戦最後の戦いとなる次戦F1カタールGPは、グランプリ初開催となるロサイル・インターナショナル・サーキットで11月20日に決勝が行われる。
田辺TDは「来週には中東に移動して3連戦の3戦目、カタールGPになります。F1初開催のサーキットとなりますので、きっちりと準備を行い臨みたいと思います」と締め括った。