接触15位の角田裕毅、10秒裁定「本当に馬鹿げている」と批判「ストロールは後方を確認していなかった」
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は11月14日に開催されたF1サンパウロGP決勝レースでの仕掛けが「リスキー」なものであったと認める一方、5秒ではなく10秒ペナルティが科された事について「本当に馬鹿げている」と批判した。
15番グリッドからインテルラゴス・サーキットでの71周のレースに臨んだ角田裕毅は、4周目のターン1でストロールのイン側に飛び込んだ際に接触。フロントウイングにダメージを負って早期のピットストップを余儀なくされ、15位でレースを終えた。ストロールの方はフロアが損傷し、47周目にリタイヤした。
スチュワードは一件について、ブレーキングは遅く「楽観的な仕掛け」だったと指摘。事故の責任は「全面的」に角田裕毅にあるとして、10秒ペナルティと合わせて2点のペナルティポイントを科した。過去12ヶ月間の累積点は6点に達した。
この事故について角田裕毅は、オーバーテイクに向けた自身の動きが「リスキー」であったと認める一方、ストロールは通常の走行ラインを走っていたと主張。ミラーでの後方確認を怠っていたと指摘した。
また、5秒ではなく10秒ペナルティが科された事については「5秒でも厳しいとは思いますが、それならまぁ…でも10秒というのは本当に馬鹿げていると思います」とスチュワードの裁定を批判した。
ビークルパフォーマンス部門の責任者を務めるギヨーム・デゾトゥーは「ストロールとの接触によってユーキは序盤に大きな妥協を強いられた。クルマへのダメージは大きく、それが彼のレースペースに大きく影響した。運が悪かった」と語った。
ストロールは後方を確認していなかった
角田裕毅
決勝: 15位, グリッド: 15番手
本当に悔しいです。スタートタイヤに関しては良い選択だったと思いますが、残念ながらストロールとの接触でレースが台無しになってしまいました。
確かにリスキーな仕掛けでしたが、彼がミラーを見ていなかったために接触する事になってしまいました。
ペナルティを受けたのは本当に残念ですし、クルマにダメージを負ったために残りのレースはキツかったですが、時にはこういう事もあります。
更に力強いレースができるよう次戦に向けて取り組んでいきたいと思います。
意見は対立している。ストロールは角田裕毅の動きを「超やけくそ」「あまりに楽観的」と指摘した。
11月14日(日)にインテルラゴス・サーキットで行われた2021年F1第19戦サンパウログランプリ決勝レースでは、10番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が大逆転勝利を飾った。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位表彰台にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が滑り込んだ。
ロサイル・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦F1カタールGPは11月19日のフリー走行1で幕を開ける。