ホンダエンジンは爪を隠している、とルイス・ハミルトン「レッドブルを倒すのは相当難しいはず」劣勢を覚悟
メルセデスのルイス・ハミルトンは6月25日(金)に行われたF1第8戦シュタイアーマルクGP初日を終えて、ホンダ製パワーユニットはかなりの余力を残しているはずだとして、2日目以降の劣勢を予想した。
金曜のプラクティスではマックス・フェルスタッペンが両セッションでペースを引き出し、共に全体ベストを刻んだ。ハミルトンはFP2で一度は最速をマークしたものの、ターン10のトラックリミットによってタイム抹消となり、0.384秒落ちの4番手でヘルメットを脱いだ。
仮に違反がなければトップタイムであったとは言え、その差は僅か0.077秒。ハミルトンはクルマの状態には比較的満足しているとする一方で、ホンダがパフォーマンスを引き上げてくることで2日目以降はギャップが拡大するはずだと考えている。
1日を振り返ったハミルトンは「特に1ラップペースで若干の落ち込みがあったと思うけど、クルマのフィーリングは比較的良好だった」と述べる一方、直線区間でのライバルの速さに言及。見通しは決して明るくないと訴えた。
「幾つか課題があったし、週末に際しても言ったように、僕らはストレートでかなり負けている状況だから、これを修正するために作業に取り組み続けなきゃならない」とハミルトンは続ける。
「レッドブルを打ち負かすのは本当に難しいと思う。それは明らかだ。彼らの方が優位に立っているし、もしかするとそれ以上かもしれない。彼らがエンジンを上げてきた時にどうなるかは想像もつかない」
4本のストレートを持つレッドブル・リンクは、ターン2・5・8がエンジン全開であるため実質的なコーナーは僅か7つと、モンツァに次ぐカレンダー2番目のエンジン全開率(73%)を誇っている。
ホンダがポテンシャルの全てを発揮していないであろう事は確かだが、同じことはメルセデスにも言える。
ハミルトンはまた「さほど大きな問題があったわけじゃない」として絶望していない事を強調したが、クルマからは全てを引き出したと感じており、差を縮めるために明日に向けて懸命に作業に取り組む必要があると訴えた。
レッドブル・ホンダは過去3戦連続でメルセデスを破っており、ハミルトンはポイントランキングで首位を走るフェルスタッペンに12ポイント遅れと後塵を拝している。
初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手ダニエル・リカルド(マクラーレン)を0.336秒差で退けた。3番手には0.378秒遅れでエステバン・オコン(アルピーヌ)が続く結果となった。
F1シュタイアーマルクグランプリ3回目のフリー走行は日本時間6月26日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。