激化するレッドブル対メルセデスの場外乱闘…”口を閉ざせ”発言に反撃するウォルフ「ホーナーはカメラに映りたがるお喋り」
フレキシブルウイングを巡るレッドブル・ホンダ対メルセデスの首脳同士による場外乱闘は一向に収まる気配がない。シルバーアローを率いるトト・ウォルフはクリスチャン・ホーナーを「カメラに映りたがる、ちょっとしたお喋り」と形容して反撃した。
レッドブルは第5戦モナコでの大量得点を経て、両チャンピオンシップのポイントリーダーとして第6戦の地、バクー市街地コースに乗り込んでいるが、話題を集めているのはむしろエアロダイナミクスを巡る口撃戦だ。
メルセデスとそのエンジンカスタマーであるマクラーレンは、レッドブルを含むライバルチームの”たわむ”リアウイングにスポットライトを当て、ストレートでの優位性を得るためにルール違反を犯していると非難するが、ミルトンキーンズのチームを率いるボスは黙ってはいない。
レッドブル・ホンダの首脳陣は、自分たちのリアウイングが標的にされる事になれば、逆にメルセデスの”たわむ”フロントウイングに照準を当てて異議申し立てを行なうと示唆。対立を深めている。
ホーナーはバクーでの初日セッションを終えて臨んだSky Sportとのインタビューの中で、仮に自身がメルセデスの立場であればどうするかと尋ねられると「もし私がトト(ウォルフ)なら、自分たちのクルマに付いているフロントウイングを見て、口をつぐみ続ける事を選んだだろうね」と警告した。
これに対してウォルフは、予選を前に行われた最終プラクティスを経てSky Sportsのインタビューに応じ「クリスチャンはカメラに映りたがる、ちょっとしたお喋りだ」とやり返した。
ウォルフは「タイムシートのトップにいる時にパンチの効いたことを言うのは簡単だが、私は少し謙虚になるべきだと思うね」と続けた後、レッドブルが2014年に”たわむ”フロントウイングの件でペナルティを科された事に触れ「そういうわけで、彼にはちょっとした実績があるわけだ」と付け加えた。
なおFIAはアゼルバイジャンGPにおいて、映像による新たな監視体制の準備としてリアウィングにステッカーを貼り付けるようチームに指示した。これはウイングの”たわみ”の程度を確認する際の基準点に用いられれるもので、各車のリアウイングには10mmサイズのシールが12個貼られている。
ウォルフは「このトピックはオープンなままだ」と述べ、バクーでの週末に異議申し立てを行なう用意があるとするスタンスを変えていない。