フェラーリ、ルクレール車のギアボックス初期検査を完了…フェルスタッペンの逆転ポールのシナリオ依然
スクーデリア・フェラーリは22日のF1モナコGP予選を終えて、シャルル・ルクレールのギアボックスの損傷の程度を確かめるべく確認検査を行った。
初期検査の結果としてフェラーリは「深刻なダメージはない」としたが、交換を行うか否かについては決勝当日の朝に更なるチェックを行った上で最終的な判断を下すという。
Q3の最終盤、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がセクター1で全体ファステストを刻んだ直後、暫定ポールに付けていたルクレールがプールサイドの出口でクラッシュを喫した。
シケイン1つ目のバリアに接触した事で右フロントのトラックロッドが破損。コントロールを失って2個目のコーナーのガードレールに激突した事で、車両及びデブリ回収のために赤旗が振られ、ルクレールのポールポジションを獲得する事となった。
仮にルクレールがギアボックスを交換した場合、6戦連続使用を義務付けるレギュレーションに違反する事となり5グリッド降格ペナルティが科される。
この場合、繰り上がりでフェルスタッペンが逆転ポールを獲得。バルテリ・ボッタス(メルセデス)がフロントロー2番グリッドに付く事になる。
深刻な損傷がないとのニュースはルクレールにとって朗報と言えるが、依然として交換の可能性は残されている。
チーム代表のマッティア・ビノットは「ギャンブルをする事はない」と述べ、僅かでもレース中にギアボックスが悲鳴を上げ、リタイヤに追い込まれるリスクがあると判断すれば、躊躇なく6番グリッドに甘んじる覚悟だと語った。
マラネロのチームはマクラーレンと僅差のコンストラクターズ選手権3位を争う立場であり、最大限のポイントを獲得してウォーキングのチームとの差を詰めるためには、2台揃っての完走が絶対条件となるだけに、信頼性トラブルでノーポイントに終わる位であれば確実性を重視して6位フィニッシュを目指す方が遥かに賢明と言える。