ホンダF1、2番手でテスト完了…深刻なトラブルなく計1,549周を走破「開幕に向け良い準備ができた」
スペインのカタロニア・サーキットで行われた2020年シーズンF1プレシーズンテストが全て終了した。ホンダエンジン勢は28日(金)の最終6日目に、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、この日の最速を刻んだメルセデスに0.073秒差に迫る2番手タイムを記録。有望なパフォーマンスでテストを締め括った。
これまでベールに包まれていたRB16の実力だが、最終日になってようやくその一端が垣間見えた。フェルスタッペンはセッション最終盤に、トップに立ったバルテリ・ボッタスよりも一段硬めのC4タイヤでアタックラップを開始。数回に渡って、第2セクターまではボッタスをコンマ3秒弱近く上回る走りを披露するも、低速の最終セクターをまとめ切れず僅差での2位に甘んじた。
搭載燃料量もエンジンモードも計測時のコンパウンドも異なるため一様に比較は出来ないものの、テストを振り返ったフェルスタッペンは「ポジティブなスタートが切れた。メルボルンで十分な競争力を発揮したい」と述べており、少なくとも昨シーズンの開幕前テストと比べれば遥かに期待が持てる状態に仕上がっていると言えそうだ。
Pos | Driver | Time | Gap | Tyre | Laps |
---|---|---|---|---|---|
2 | Red Bull |
フェルスタッペン1:16.269 | + 0.073 | C4 | 45 |
10 | AlfaTauri |
クビアト1:16.914 | + 0.718 | C4 | 160 |
14 | Red Bull |
アルボン1:17.803 | + 1.607 | C3 | 59 |
ホンダ:F1バルセロナテスト6日目
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
例年よりも短い日程で行われた6日間のオフシーズンテストが今日で終了しました。両チームともに大きな問題は発生せず、貴重な走行時間を無駄にすることもなく、多くの周回を重ねることができました。
レッドブル・レーシングは780周、そしてスクーデリア・アルファタウリは769周と、ホンダとしては合計1,549周、距離にして7,211kmを走行し、数々の確認テストを行いました。多くのデータを収集できましたし、非常にポジティブなテストになったと感じています。
6日間を通して天候は比較的安定していましたが、午前と午後で路面温度や風向き、風力などが異なったりと、マシンへの影響は小さくありませんでしたし、チーム毎に異なるプログラムを走らせていますので、この段階で各チームの相対的な実力を語ることは時期尚早です。とは言え、シーズン開幕に向けて良い準備ができたと考えています。
この後はテストで使用したパーツの確認を進めたり、エンジニアたちがデータの分析を進め、最後の最後まで改善に向けた努力を続けていくことになります。あと16日でオーストラリアGPが始まります。素晴らしい戦いができるよう、万全の準備を整えて挑みたいと思います。
2020年のF1バルセロナテストはこれで全ての日程が終了した。HRD Sakuraとミルトン・キーンズでは開幕戦に向けて、パワーユニットのさらなる調整が行われる。チームはこの後、3月15日(日)に決勝レースが行われるオーストラリアGPに向けた最終準備を進めていく。