ニュルブルクリンクのグランドスタンドとホームストレートcopyright Red Bull Content Pool

ニュルブルクリンク

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サーキットデータ

名前 ニュルブルクリンク
所在国 ドイツ
設立年 1927年
デザイン Gustav Eichler
全長 5,148m | 15コーナー
周回数 60周 | 時計回り
平均速度 183km/h
最高速度 316km/h
エンジン負荷*2 | 全開率 : 66%
最大高低差 55m
収容人数 290,000人
WEBサイト www.nuerburgring.de
SNS instagram

*2 全開率は距離ではなくタイムベースで算出

ニュルブルクリンクとは(独: Nürburgring)、ドイツ北西部ラインラント=プファルツ州・ケルンより南に約60km離れたニュルブルクにあるレースサーキットのこと。1950年代からF1世界選手権グランプリレースを開催してきた伝統あるサーキットで、日本では「ニュル」の略称で親しまれている。メルセデスの「シルバーアロー」誕生の地でもある。

ニュルブルクリンクのホームストレート
ニュルブルクリンクのホームストレート / © RENAULT SPORT

ニュルブルクリンクのターン1
ニュルブルクリンクのターン1 / © Red Bull Content Pool

北コースと南コース

ニュルブルクリンクには73コーナー(左33、右40)を持つ全長20.832kmの北コース、通称ノルトシュライフェと、同5,148mの南コース、GPシュトレッケ(英:GP Strecke / 通称:GPコース)がある。ノルトシュライフェの全長は世界最長。

F1はもともと北コースで開催されてきたが、1976年にF1ワールドチャンピオンであるニキ・ラウダが瀕死の重傷を負う大クラッシュが発生。これに伴い、ドイツGPの主役はホッケンハイムリンクに取って代わられた。

復権を取り戻すべく1984年に新たにGPコースが建設されたが、主役としての座を取り戻すことは出来ず、ドイツGPとしての開催は1985年、2009年、2011年、2013年の4回のみ。ヨーロッパGPとして1984年と2007年に、そしてルクセンブルクGPとして1997年と1998年にグランプリを開催するに留まっている。

北コース GPコース
建設開始 1925年9月27日 1981年末
開業 1927年6月18日 1984年5月12日
建設費用 約1億4000万ライヒスマルク 約4,000万ユーロ
全長 20,832m 5,148m
コーナー数 73(左︰33、右︰40) 15(左︰6、右︰9)

GPコースのオープニングイベントとして1984年5月12日に行われたエキシビションレースには、引退組を含めた16人のF1ドライバーと4名の地元ドライバーが参加。同じメルセデス190E 2.3-16で競い合い、期待の新星として注目されていたアイルトン・セナが、最後尾からスタートしたニキ・ラウダを抑えて優勝した。

コースレイアウト

北コース(ノルトシュライフェ)

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの空撮画像、2018年ニュルブルクリンク24時間レース
© Daimler AG

ニュルブルクリンクのノルトシュライフェのコースレイアウト図

市販車開発の聖地として、数多くの自動車メーカーがテストを行う事で知られるノルトシュライフェは、世界有数の過酷な条件を備える難コースで、グリーン・ヘル(英:Green Hell / 緑の地獄)の異名を持つ。命名はジャッキー・スチュワート卿。開業された90年以上前から基本的なレイアウトは変わっていない。

ここでのラップタイムはスポーツカーやレーシングカーの性能をアピールするための材料として使われている。

森の中を駆け抜ける北コースは、高速のワインディングロードといった感じで、あまりにも長いためレイアウトを覚えるのも大変。高低差は約300mと起伏が激しく路面はバンピーで、コーナーの多くはブラインド。ホンダが日本の車として初めてF1に出走したのは、1964年のF1西ドイツGPでのニュルブルクリンク北コースである。

南コース(GPコース)

ニュルブルクリンクで開催された2009年のF1ドイツGP決勝スタート直後のホームストレート
© Getty Images / Red Bull Content Pool、2009年のF1ドイツGP決勝スタート直後のホームストレート

ニュルブルクリンクのGPコースのレイアウト図

全長5,148m、全15コーナー(左︰6、右︰9)を持つ。北コースほどではないものの、こちらも標高の変化が激しい。実際、最高点(スタート/フィニッシュライン)と最低点(ターン7)との差は約55mに達する。

特徴

GPコースは高速コーナーから低速ヘアピン、ツイスティなシケインまで、幅広い速度域のコーナーを備えているという点で、チームはハイダウンフォース仕様のパッケージを持ち込む。マシンパフォーマンスを計るに適したオールラウンドなサーキットと言える。

シケインの縁石はかなりアグレッシブであるため、ドライバーはクリーンなラインを走行する必要がある。逆バンクのヘアピン(ターン7)は急制動が必要で、左フロントタイヤに多くの仕事を要求する。

DRS区間計測ポイントはターン9の入口。ターン10出口からのバックストレートで使用可。タイヤへの負荷は特段に厳しくはないが、アイフェル地方は頻繁に雨に見舞われれるため、路面は滑りやすく、ラバーが乗っても洗い流されてしまう事が多い。

ターン9からターン7側を見たニュルブルクリンクのGPコース、2020年F1アイフェルGPにて
ターン9からターン7側を見たニュルブルクリンクのGPコース / © RENAULT SPORT

オーバーテイク

ニュルブルクリンクでのポールポジションの優位性は低い。1984年以降のGPコースでの18回のグランプリの内、ポール・トゥ・ウインは僅かに3回。率にして17%に過ぎない(2019年現在)。コース幅が狭いため追い抜きは簡単ではないが、2013年のグランプリでは41回のオーバーテイクが計測されており、決勝での挽回は十分可能だ。

コースレコード

2020年のF1アイフェルGPの予選Q3でメルセデスのバルテリ・ボッタスが記録した1分25秒269がコースレコードとして記録されている。また、決勝レースで計測される史上最速の”ラップレコード”は、同じくアイフェルGPとして開催された2020年にレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが刻んだ1分28秒139となっている。これは2004年にシューマッハが刻んだ1分29秒468を1秒以上上回る16年ぶりの更新となった。

タイム ドライバー チーム
ラップレコード 1:28.139 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 2020年
コースレコード 1:25.269 バルテリ・ボッタス メルセデス 2020年

ニュルブルクリンク24時間レース

2017年ニュルブルクリンク24時間レースの予選レース
2017年ニュルブルクリンク24時間 予選レース

ノルトシュライフェは1970年に初開催を迎えたニュルブルクリンク24時間レースの舞台として世界的に知られている。GT3マシンから、殆ど市販車そのままのハッチバックや市販前のプロトタイプまで参戦車両の幅が広く、毎年200台近くのエントリーがある。記念すべき第1回大会を制したのはBMW 2002 TIであった。地元ドイツ勢が強く、総合優勝回数でみるとBMWとポルシェが歴史を牽引する。

トップチェッカーを受ける70号車 メルセデスAMG GT4、2019年ニュルブルクリンク24時間レースにて
トップチェッカーを受ける70号車 メルセデスAMG GT4、2019年ニュルブルクリンク24時間レースにて

サーキットの場所

アイフェル(Eifel)と呼ばれるドイツ西部からベルギー東部にかけて広がる山地に位置する。自然豊かな環境で、一部は国立公園自然保護区として保全されている。

フランクフルト空港から北西に約150km、アウトバーンを使えば車で約2時間の場所で、ケルンからは車で1時間半、西側に位置するベルギーとの国境まで車で1時間の場所にある。

写真

ニュルブルクリンクの看板

ニュルブルクリンクを走行するアルファロメオC39、2020年F1アイフェルGPにて

ニュルブルクリンク耐久レースの様子

70号車 メルセデスAMG GT4、2019年ニュルブルクリンク24時間レースにて

48号車メルセデスAMG GT3 MANN-FILTER Team HTP Motorsport

メルセデスAMG Team BLACK FALCON、ニュルブルクリンク24時間レースにて

メルセデスAMG Team BLACK FALCON、ニュルブルクリンク24時間レースにて

夕日が差すニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ

ニュルブルクリンクで開催された1928年ドイツグランプリ
1928年ドイツグランプリ

1937年ドイツグランプリでのスタート直後のホームストレート
1937年ドイツグランプリのスタート直後のホームストレート