周冠宇、F1前半戦の総括を拒否「ベルギーGPにすべてが要約されている」
メカニカルトラブルにより今季2度目のリタイヤを余儀なくされたF1ベルギーGPに「全てが要約されている」として周冠宇(ザウバー)は、2024年のシーズン前半戦を総括しなかった。
チームの誤った無線警告によりマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を妨害したとして3グリッド降格の19番グリッドに着いた周冠宇は3周目にパワーを失い、その後、一旦はペースを取り戻したものの、6周目にリタイヤした。
油圧系統と疑われるこのトラブルについて周冠宇は「パワーが失われた後、ブレーキも効かなくなり、それ以外も失われてしまった」と説明した。
「ここ最近の週末を思い起こさせる出来事だった」
「この問題は早急に解決しなきゃならない。そうでなければ本当に残念な1日になってしまうことは避けられない」
「あの時点まではペースもあったし、ハードタイヤもいい感触だった。チームにとって好調だったと思うけど、何も意味をなさなくなってしまう」
運に見放された週末の一つだったとの見方に対しては「今週末に限ったことじゃない。ここ数戦ずっとそうだ」と強調した。
「今日はもちろんだけど、昨日だってそうだった」
スパでの週末を終えてF1サーカスは4週間弱のサマーブレイクに入る。シーズン前半戦を総括するよう求められた周冠宇は「今日のレースにすべてが要約されているから、これ以上、言うことはない」と返した。
2026年に向けたアウディF1ワークスプロジェクトはかつて、誇大宣伝の対象であったが、その運営を担うザウバーはシーズン前半戦を通して唯一、1ポイントも獲得できておらず、コンストラクターズ選手権最下位に沈んでいる。
プロジェクトは暗礁に乗り上げ、ベルギーGPに先立ってはザウバーグループの取締役会会長を務めていたオリバー・ホフマンと、CEOを務めていたアンドレアス・ザイドルがF1プロジェクトから解任され、元フェラーリ代表のマッティア・ビノットが最高執行責任者(COO)兼最高技術責任者(CTO)に任命された。
ザウバー/アウディはカルロス・サインツ(フェラーリ)に高待遇のオファーを出していたとされるが、中長期的にポテンシャルが高いとサインツが判断したのはウィリアムズだった。
ウィリアムズはF1ベルギーGPの翌日、延長オプションを含むサインツとの2年契約を発表した。