悔やむ角田裕毅、F1史上2人目となる日本人リードラップの快挙も「集中しすぎてて(笑 」気付かず
角田裕毅(アルファタウリ)は2023年11月26日のF1アブダビGPでキャリア初のリードラップを記録した。日本人としては、ニュルブルクリンクで開催された2004年のF1ヨーロッパGPでの佐藤琢磨に続く史上二人目の快挙だった。
58周のレースの17周目、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がピットストップに動いたことで、見事なタイヤマネジメントで第1スティントを引っ張っていた角田裕毅が20台の先頭に浮上。18周目から22周目までの5ラップをリードした。
今季ベストタイの8位でシーズンを締め括った角田裕毅は、グランプリをリードした感想を求められると「実はそれ、気付いてなかったんです。集中しすぎてて」と笑った。
「なので、どうって言われても…でも最高の気分でした。シーズン序盤の僕らの競争力を考えると、誰もリードするとは全く思ってなかったと思うので」
「如何に僕らがシーズン全体を通してステップアップしたかって事だと思います。なので本当に嬉しく思います。チームはそれに相応しい仕事をしてくれました」
「なのですごくいい気分です。その時点で気づかなかったのは残念ですけどね!」
角田裕毅のリードラップについてチーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは、この日が自身の引退レースとなったチーム代表のフランツ・トストにとって素晴らしいプレゼントになったと考えている。
「日本人ドライバーとしてF1レースをリードしたのは史上2回しか例がない」とエドルズは語る。
「そして自分のチームのクルマがグランプリをリードする姿をフランツが目にしたのは6回だけだ。これは彼に別れを告げるのに素晴らしい贈り物だと思う」