アストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2021年F1エミリア・ロマーニャGPにて
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

スプリント予選の勝者をポールシッターと呼ぶのは筋近い、とベッテル&ロズベルグ

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アストンマーチンF1チームのセバスチャン・ベッテルと2016年のF1ワールドチャンピオン、ニコ・ロズベルグは共に、スプリント予選レースでの勝者に正式記録としてのポールポジションを与えるのは誤りだと考えている。

今週末のイギリスGPではF1史上初となるスプリント予選レースが試験導入される。スプリント予選のグリッドを決する通常の予選は初日金曜に行われるが、ここでの最速ランナーはポールポジションにカウントされず、代わりに決勝のグリッドを決する土曜のスプリント予選で優勝したドライバーが公式のポールシッターとされる。

キャリア通算57回、史上4番目のポールポジション記録を持つベッテルはスプリント予選そのものには前向きだが、少なくとも自身が愛するF1史の統計に影響を与えるこの決定には納得してないようだ。

ベッテルはグランプリ開幕に先立って「ポールポジション記録がスプリントレースの勝者に与えられるなんて知らなかったよ。それは間違っていると思う」と語った。

「だってポールは予選でのファステストラップタイムに与えられるものなんだから。ちょっとした混乱の元だよ」

「1回限りならさほど大きな問題じゃないけど、もし来年以降、スプリントレースが10回も開催されるようであれば、それは少しおかしいと思う」

「ポールポジションは1ラップの走行で最速を出した人に与えられるべきだ」

F1は今週末のシルバーストンでのイベントを皮切りに2021年シーズン中に計3回のスプリント予選を試験的に行なう考えだが、成功を収めれば将来的に更に多くのスプリント予選が開催される可能性がある。

ベッテルは「50年前にはなかったわけだから、ただ単に統計に新しい欄を加えれば良かったんだ」と述べ、スプリント予選の勝者には別の新しい記録を設定すべきだったとの考えを示した。

これについては同郷のニコ・ロズベルグも同じ意見で「これは正しい判断ではない。ポールは予選で最も速いドライバーに与えられるべきだ。スプリントレースの勝者にポールポジションを与えるべきじゃない。歴史的なF1の統計を完全にカニバライズする事になる」と批判している。

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