プロトタイプタイヤを装着したアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィ、2021年7月2日F1オーストリアGP
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

FIA、F1競技規約を大改訂…改良型ピレリタイヤとスプリント予選の導入が正式決定

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国際自動車連盟(FIA)は今年2回目となる世界モータースポーツ評議会(WMSC)を開催し、改良型ピレリタイヤとスプリント予選に掛かるFIスポーティング・レギュレーションの変更を承認した。

これに伴い第10戦イギリスGPから最終アブダビGPまでの残りのシーズンで構造が強化されたリアタイヤが導入される他、同じくシルバーストンの週末での開催が予定されているスプリント予選の実施が正式に決定した。

スプリント予選レースとは?

今回の構造変更はアゼルバイジャンGPでのマックス・フェルスタッペンとランス・ストロールのタイヤブローを経て「堅牢性」の向上を目的として行われた措置で、前戦オーストリアのプラクティスでは本格導入に向けてプロトタイプのテストが行われていた。

ピレリのマリオ・イゾラによると、各チーム及びドライバーからのフィードバックは「ポジティブ」であったとの事で、既存のタイヤと比較して挙動がかなり似通っており、またトラクション性能が向上したとの意見も出ていたという。

この改良型リアタイヤは剛性が強化された事で、従来よりも低い内圧で走行する事が可能となった。プロトタイプのテストの際には、スタート時の最低内圧が従来型より2psi低く設定されていた。

スプリント予選はグランプリ週末の土曜午後に計100km(25~30分程度)のレースを行い、その結果によって日曜の決勝レースのスターティング・グリッドを決定するもので、レース上位3名にはチャンピオンシップポイント(1位:3点、2位:2点、3位:1点)が与えられる。

実施に際してはレース週末全体のフォーマット、パルクフェルメ、ポイントシステム等、スポーティング・レギュレーションを広範に改定する必要があった。

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