マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年11月2日(木) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

サンパウロ騒動から1年…ペレスの選手権2位支援は役目に非ず、とフェルスタッペン

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レッドブルのチームオーダーを巡って論争が生じた物議の週末から1年を経てマックス・フェルスタッペンは、僚友のセルジオ・ペレスのドライバーズ・ランキング2位獲得を手助けするのは、基本的に自分の役目ではないとの考えを示した。

レッドブルは12ヶ月前のインテルラゴスで、ペレスに6位を譲るようチームオーダーを発したものの、既にタイトルを手中に収めていたにも関わらずフェルスタッペンは「二度と言うな」と突っぱね、チームメイトの前でレースをフィニッシュした。

シャルル・ルクレール(フェラーリ)から6点差でランキング2位を防衛する立場にあったペレスは、これまでチームメイトのタイトル獲得に貢献してきた事に触れ、「どうして僕にポジションを明け渡さなかったのか理解できない」「本性が表れた」などと不満をあらわにした。

一件が大きな物議を醸した事から、今年はチーム内で事前に何らかのコンセンサスが形成されているかと思いきや、フェルスタッペンはサンパウロGPの開幕を翌日に控えた11月2日(木)、今年も同じ状況に直面したらどうするかとの質問に対して次のように答えた。

「知っての通り、結局のところ、ポイントの獲得は必ずしも僕にかかっているわけじゃない」

「平均的に僕らのクルマはライバルより速い。だからチェコはきっと(タイトル争いのライバルの)前に留まるだろうと思ってる。昨年も週末に入る前の段階ではあまり話題にならなかったと思う」

「でもまぁ、そういう状況に陥らない事を願うよ。誰にとってもそれが良いと思う」

フェルスタッペンは「絶対に助けない」とは明言していないが、明らかに消極的な姿勢を固持した。ドライバーは誰であれ、チームメイトにポジションを譲る事を好まないが、フェルスタッペンは特にその意識が強い傾向が見受けられる。

フェルスタッペンは先月初旬のアメリカGPで優勝を飾り、6戦を残して自身3度目のF1ドライバーズ・チャンピオンシップを獲得した。ランキング2位につけるペレスに対するギャップは251ポイントと、倍以上の差をつけている。選手権争いにおいて失うものは何もない。

レッドブル・レーシングはこれまでドライバーズ・チャンピオンシップで1-2を達成した事がない。

ペレスがクラッシュによりリタイヤした先週末のメキシコGPを経てチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、「我々が未だ達成できていない仕事を成し遂げるため、チェコはチームの全面的なサポートを受けることになる」と語った。

ペレスはルイス・ハミルトン(メルセデス)に20ポイント差のランキング2位でサンパウロGPに臨む。

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