パドック内を歩きながら言葉を交わすマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)とガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)、2025年2月26日(水) F1プレシーズンテスト初日(バーレーン・インターナショナル・サーキット)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

「マックス、タイヤはどうする?」フェルスタッペン、F1初戦のボルトレートに助言―難条件の豪GPで見せた“先輩の顔”

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2025年のF1開幕戦オーストラリアGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ザウバーの新人ガブリエル・ボルトレートに、タイヤ戦略についてアドバイスを与えていたようだ。

波乱の雨中決戦、ルーキーに過酷な試練

レース当日は雨に見舞われ、路面は極めて滑りやすい状況だった。百戦錬磨のフェルナンド・アロンソやカルロス・サインツまでもがクラッシュに見舞われる波乱の展開となり、F1デビューを迎えるルーキーたちにとっては過酷な洗礼となった。

スターティンググリッドに着くハースVF-25、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)Courtesy Of Haas

スターティンググリッドに着くハースVF-25、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)

そんな波乱のレースが待ち受けていることなど知る由もなく、レース直前の国歌斉唱後、ボルトレートは4度のF1ワールドチャンピオンに助言を求めた。

フェルスタッペンとボルトレートは、シムレースなどを通じて以前から交流があり、フェルスタッペンはF1昇格前から彼の才能を高く評価していた。

オランダの「RacingNews365」によると、フェルスタッペンは「ガビとはよく話すんだ。本当に良いヤツで、努力家だし、F1への情熱も熱い。もし彼が助言を求めてきたら、僕は何でも話すよ」と語っている。

後輩からのタイヤ相談に「インター履いとけ!」

ボルトレートから「マックス、タイヤはどうするの?」と尋ねられたフェルスタッペンは、「僕はインター(インターミディエイトタイヤ)だよ」と返答。その後、次のように助言を加えたという。

「彼はちょっと驚いた様子だったけど、『インターを履いとけ。大丈夫だから。もし不安だったら、チームに相談しなよ。でもインターで大丈夫だから』って言ったんだ」

「彼にとっては初めてのF1でのレースだし、コンディションも最悪で、プレッシャーも大きかったと思う。もし彼からアドバイスを求められれば、僕はいつだって喜んで答えるよ」

フェルスタッペンの助言がどれほどの影響を与えたかは定かではないが、経験豊富なドライバーからのこうした一言は、ルーキーにとって何よりの支えとなるに違いない。

残念ながら、ボルトレートは57周のレースの45周目にクラッシュを喫し、デビュー戦を完走で終えることはできなかった。だが、少なくともフェルスタッペンの助言通りインターを装着した第1スティントは無事に走り切った。

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