ドライバーズ・プレスカンファレンスに出席する2位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)と3位のジョージ・ラッセル(メルセデス)、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

衝撃的なくらい悪い関係―フェルスタッペンに投げかけられた確執を巡る気まずい質問

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2025年のF1開幕オーストラリアGPで2位となったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、優勝したランド・ノリス(マクラーレン)を称える一方、3位を獲得したジョージ・ラッセル(メルセデス)との関係について「衝撃的なくらい悪い」と冗談交じりにコメントした。

確執は続く?レース後の微妙な空気

アルバートパーク・サーキットで行われた開幕戦では、ノリスがポールポジションからスタート。レース終盤にはフェルスタッペンの激しい追撃を受けながらもトップを死守し、キャリア通算5勝目を挙げた。この勝利により、ノリスは自身初となるチャンピオンシップリーダーの座に就いた。

フェルスタッペンとラッセルの関係は、昨シーズン終盤のカタールGPでのポールポジション争いを巡る確執以来、ぎくしゃくしているとされる。今回のレース後も、2人はクールダウンルームでほとんど目を合わせることなく、間に座るノリスとは対照的な様子だった。

当時、ラッセルはフェルスタッペンを「いじめっ子」と評し、フェルスタッペンは「ジョージは裏切り者だ。ただの負け犬だ」と激しく反論していた。

パルクフェルメでステファノ・ドメニカリ(F1グループCEO)と会話する2位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)と3位のジョージ・ラッセル(メルセデス)、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

パルクフェルメでステファノ・ドメニカリ(F1グループCEO)と会話する2位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)と3位のジョージ・ラッセル(メルセデス)、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)

二人が同席したレース後のトップ3会見で、確執は解消されたのか?と問われたフェルスタッペンは「いや、相変わらず衝撃的なくらい悪い」と回答。その後、「いや、まぁ問題ないよ。大丈夫」と付け加えたが、その口ぶりはあまり説得力があるものではなかった。

隣にいたラッセルも「マックスが言った通りだよ」と微笑みながら応じた。間に座っていたノリスは笑いを堪えるのに必死な様子だった。

ラッセル「マックスに一歩引くつもりはない」

この質問が投げかけられた背景には、ラッセルの最近の発言がある。オーストラリアGP前、ラッセルは英「BBC Sport」の取材に対し、以下のように語っていた。

「僕はただ黙っていじめられるつもりはない。みんなはマックスに一歩引いてしまうようだけど、それは僕のやり方じゃない」

さらに、「僕はワールドチャンピオンと仲良くなるためにここにいるわけじゃない。勝つためにここにいるし、それは彼も同じだ」と述べ、「僕はマックスとレースをすることに怖気づいたことは一度もないし、常に戦い続ける」と強調した。

レッドブル、苦戦予想も雨が味方に

初日プラクティスを終えた段階では、せいぜい表彰台を争うのが精一杯としていたレッドブルだが、日曜のレースは雨がレッドブルを後押しし、ウェットに滅法強いフェルスタッペンのドライビングがこれに加わり2位表彰台に上がった。

雨のタイミングでマクラーレン勢に対してピットストップを遅らせた戦略についてフェルスタッペンは、残りの周回数が少なかった事に触れ、「比較的合理的な判断」とし、「結果的に、1周早くピットインしても最終的なポジションは2位だったから、ギャンブルする価値はあったと思う。スリックでの走行はスリリングだったけど、最終的には悪くなかった」と振り返った。

クルマの総合的なパフォーマンスについては、「予想通り。最初のスティントではマクラーレンに対して少しペースが足りなかったけど、それでも昨年ここで獲得したポイント(リタイヤで0ポイント)より18ポイント多いから満足だ」と語った。


2025年F1第1戦オーストラリアGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを果たして通算5勝目を獲得。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2位、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位という結果となった。

上海インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦中国GPは、3月21日のフリー走行1で幕を開ける。フリー走行が一回のみのスプリント・フォーマットが採用される。

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