12年の友情崩壊? 脅迫を受けたとラッセル応酬「これ以上黙って見過ごせない」フェルスタッペンとの溝が深刻化
2024年のF1カタールGPでの一件を巡る対立がエスカレートし、二人の間の亀裂が深まっている。脅迫的な発言を受けたとしてジョージ・ラッセルは、マックス・フェルスタッペンを「いじめっ子」と呼び、「誰かが立ち向かわなければならない」と強調した。
フェルスタッペンはカタールGPの予選でトップタイムを記録したが、最終アタックに向けての準備ラップ中に「不必要に低速で走行」し、ラッセルの走行を妨害したとして、1グリッド降格ペナルティと1点のペナルティポイント(累積6点)が科された。この結果、ポールポジションを剥奪された。
フェルスタッペンはロサイルで、聴聞会の際にラッセルが自身を「陥れようとした」と主張し、「あんな人はこれまでに見たことがない」と激しく批判。ラッセルに対する「尊敬の念を全て失った」と語った。
一方、アブダビGPの開幕を前にラッセルは、フェルスタッペンから「わざとお前にクラッシュしてやる。お前の頭を壁に叩きつけてやる」と脅迫されたと説明し、「彼の言動は一線を超えてしまった。これ以上黙って見過ごすわけにはいかない。事態が手に負えなくなる前に、誰かが立ち向かわなければならない」と語った。
フェルスタッペンはこの発言を否定しており、所属するレッドブルもコメントを控えているが、ラッセルの主張が事実であればさらなる調査が行われる可能性もある。
ラッセルはさらに、過去数年間にわたるフェルスタッペンのコース上での振る舞いを引き合いに出し、4度のF1ワールドチャンピオンは自分の思い通りにいかない状況に対して、冷静に対処することができないと指摘した。
英The Raceによるとラッセルは、「何年にもわたってマックスに横暴な態度を取られてきた人たちがいる。彼のドライビング能力を疑うことはできないが、彼は逆境に対処することができない」と語った。
「物事が彼の思い通りにいかない時、例えば2021年のジェッダやブラジルで彼は感情を爆発させた。今年のブダペストもそうだった。あれは彼のクルマが初めて圧倒的でなくなった時だけど、彼はルイス(ハミルトン)に衝突し、チームを非難した」
さらに、「マックスとは12年の付き合いだ。これまで彼をずっと尊敬してきたけど、今はその敬意を失ってしまった」とも語った。
「僕らは誰もがトラック上で争うライバルだけど、それはプロフェッショナルなものであって、個人的なものじゃない。でも彼はこれを個人的な問題にしてしまった」
「この手のいじめっ子に対しては、誰かが立ち上がる必要がある。これまでのところ、彼はやりたい放題を許されている」