ポールポジションの獲得を経てトップ3会見に臨むマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2024年11月30日(土) F1カタールGP予選(ロサイル・インターナショナル・サーキット
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペン、F1カタールGPのポール剥奪…異例の「1グリッド降格ペナルティ」

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クールダウンラップ中に「不必要に低速で走行」したとして、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2024年F1第23戦カタールGPのポールポジションを剥奪された。

デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は聴聞会を経て、F1競技規則第33条4項違反があったと認め、1グリッド降格ペナルティと1点のペナルティポイント(累積6点)を科す決定を下した。

この結果、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が繰り上がりのポールポジションを獲得した。

一件は、ラッセルが予選Q3のアタックラップに向けて最終2コーナーに差し掛かった際に発生した。レーシングライン上を低速で走行するフェルスタッペンに遭遇したラッセルは、回避行動を強いられ、縁石とグラベルにクルマを乗り上げた。

スチュワードによると、フェルスタッペンはタイヤの温度を下げる目的で必要以上に遅い速度で走行していたことが「明白」であり、ターン11~12の短いストレートで複数回ミラーを確認していたことから、後方のラッセルが接近している状況を認識していたと判断された。

通常の「3グリッド降格」ではなく「1グリッド降格」という異例のペナルティが適用された理由については、両車両がいずれもプッシュラップ中ではなかったという点と、ラッセルがフェルスタッペンを明確に視認していたという2点を挙げた。

スチュワードは、「もしラッセルがプッシュラップ中であれば、通常通り3グリッド降格が適用されていた可能性が高い」と付け加えた。

F1競技規則第33条4項は「クルマを不必要に遅く運転したり、乱暴に運転したり、他のドライバーや他の人に危険を及ぼす可能性があるとみなされるような方法で運転してはならない」と定めている。

このインシデントについてラッセルは「かなりヤバかった」と振り返り、最終ラップに向けた準備が妨害されたことで、最終的に0.055秒という僅差に影響した可能性があると示唆した。

「おかげでグラベルを走ることになってしまい、フロア全体に砂利が飛び散ってしまった。フロアが縁石に擦れてグラベルに滑り落ちた感じだったから、ダメージがないといいんだけど。それが原因でタイムを伸ばせなかったのかもしれない」とラッセルは語った。

裁定が下される前、フェルスタッペンはスチュワードに召喚されたことに驚きを示し、自身は前走車に合わせただけであり、ラッセルも自身と同じようにすべきだったと主張した。

フェルスタッペンは「誰もがスロー走行していた。他にどうすれば良かったか分からない」と語り、「僕は前のクルマと同じようにブレーキを踏んだんだ。次からは全速で走って、クラッシュするふりをすればいいのか?」と皮肉を口にし、「正直、うんざりだ」と付け加えた。

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