
フェルスタッペン、苦戦の要因はローソン自身に非ず―角田裕毅のVCARBとの比較論
4番手タイムを記録した2025年F1第2戦中国GPの予選を終えて、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、チームメイトであるリアム・ローソンの不振について興味深い見解を示した。
ローソンは、上海インターナショナル・サーキットで行われたスプリント予選および本予選のいずれも20番手に終わり、最下位に沈んだ。フェルスタッペンとの差は0.75秒に達し、チームメイト間で最大かつ際立ったギャップとなった。
一方、姉妹チームであるレーシング・ブルズ勢は好調を維持。角田裕毅とアイザック・ハジャーは揃ってQ3進出を果たし、それぞれ9番グリッドと7番グリッドを持ち帰った。
RB21とVCARB 02比較論―ローソンに理解
こうした状況について、フェルスタッペンはレッドブル「RB21」のドライビングの難しさと、レーシング・ブルズ「VCARB 02」の扱いやすさの違いが影響しているとの見解を示した。
オランダの有力紙「De Telegraaf」によると、フェルスタッペンは次のように語った。
「他のチームでは、ふたりのドライバーのタイムが近い。これは、僕らのクルマがものすごく難しいってことを示してると思う」
「リアム(ローソン)をレーシング・ブルズに乗せたら、もっと速く走ると思う。本当にそう思う。あのクルマの方が僕らのよりドライブしやすいからね。リアムと話してると、それがよく分かる」
「実際、彼は去年、ユーキとそんなに大きくは離れていなかったように思う。そうじゃなきゃ、チームは彼をレッドブルに昇格させなかっただろうしね」
RB21は「トップ4マシン」競争力を悲観
さらにフェルスタッペンは、昨年終盤よりも現在の状況は悪化していると感じており、「RB21」にはマクラーレンに対抗できる速さはおろか、フェラーリやメルセデスにも後れを取っていると考えている。
「今の僕の感覚では、それ(4番手)が現実だと思う」とフェルスタッペンは語る。
「クルマの感触は良いし、自分としては目一杯の走りができたと思うけど、とにかく、クルマが遅すぎる」
デグラデーション「去年よりも悪化」
また、「昨年もこのサーキットではフロントタイヤのデグラデーションが激しかったけど、今年はそれがさらに悪化してる」と述べ、タイヤマネジメントでも他チームに後れを取っていると分析した。
表彰台を狙えるかと問われた際には、「正直、今はそんなこと考えたくもない」と答え、次のように続けた。
「スプリントでは、FP1よりデグラデーションが改善されたけど、それでもまだ十分じゃない。レースディスタンスを走るとなると、ポジションをどんどん落としていくことになる」
「その一方で、タイヤを守るためにペースを落とすこともできない。そんなことをすれば、すぐに他のマシンに抜かれてしまう」
「予選に向けていくつか変更を加えたけど、それで大きく改善するとは思えない。今の僕らの遅れは、去年よりも大きいと思う」