
ブリアトーレが熱弁「完全に馬鹿げている」フェルスタッペン批判を一蹴、”王者に至る唯一の道”を指摘
アルピーヌのエグゼクティブ・アドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレが、現F1王者マックス・フェルスタッペンを絶賛し、彼に対する批判を「全くのナンセンス」と一蹴。さらに、歴代F1王者と比較し、フェルスタッペンこそがF1に必要な存在であると主張した。
F1が必要としていた存在
フェルスタッペンは4度のF1王者に輝いているが、そのアグレッシブなドライビングスタイルについては、しばしば議論の的となる。しかし、ブリアトーレはこうした批判に強く反発し、歴代レジェンドたちとの比較を交えながら、フェルスタッペンの価値を強調した。
「彼はミハエル(シューマッハ)やフェルナンド(アロンソ)、アイルトン・セナを思い起こさせる」と、ブリアトーレはドイツのテレビ局「Sport1」とのインタビューで語った。
「彼はまさにF1が必要としていた存在だ。彼のダイナミックなドライビングを批判する者がいるが、それは完全に馬鹿げている」
「彼はF1に新たなエネルギーをもたらした。F1には彼のような新たなスターが間違いなく必要だった」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
4本指を立てて2024年F1ドライバーズチャンピオンを喜ぶマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2024年11月23日(土) F1ラスベガスGP(ラスベガス市街地コース)
フェルスタッペンとシューマッハの共通点
ブリアトーレは1994年と1995年にベネトンでシューマッハをタイトル獲得に導いた立役者であり、さらに2005年と2006年にはルノーのチーム代表としてフェルナンド・アロンソの2連覇を支えた。
「フェルスタッペンとシューマッハに共通点はあるか?」と問われたブリアトーレは 「間違いなくある」 と即答し、次のエピソードを披露した。
「ミハエルはかつて、セナと殴り合いになりかけたことがある。ドイツでのテスト中にセナがシューマッハに詰め寄り、『俺はワールドチャンピオンだ。もっと敬意を払え』と言ったんだ」
「だが、ミハエルはまるで意に介さなかった。彼は自分自身への尊敬を勝ち取るために、あえてアグレッシブな走りをしていた。それこそがワールドチャンピオンになるための唯一の道だ」
かつての古巣「第一印象は最悪」
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
健闘を称え合う2位ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)と優勝したフェルナンド・アロンソ(ルノー)、2005年4月24日F1サンマリノGP
ブリアトーレは昨年、エグゼクティブ・アドバイザーという肩書で古巣エンストンのチーム、現アルピーヌに復帰した。
アルピーヌは2026年にはトップ争いに加わり、2027年にはタイトル獲得を目指す計画だが、ブリアトーレの復帰当初、そこにはかつて自ら率いた情熱的なチームの姿はなかったという。
「エンストンに来たときの第一印象は最悪だった。スタッフはクルマを作ってはいるが、そのクルマが速いかどうかなんて気にしていなかった。私は彼らを目覚めさせる必要があった。今は、もう一度情熱が戻ってきた」とブリアトーレは振り返った。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
フラビオ・ブリアトーレとクリスチャン・ホーナー、2009年F1中国GPにて