”無礼”な振る舞いは「メルセデスとハミルトンの本性」を表している、とマックス・フェルスタッペン
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、ライバルが入院している状況にも関わらず勝利を盛大に祝った事でメルセデスとルイス・ハミルトンの「本性」が暴かれたとして、両者を”無礼”とする従来の主張を繰り返した。
物議を醸したシルバーストンでのクラッシュから11日間を経て、フェルスタッペンはハミルトンと直接電話で話し合った事を明らかにする一方、ハミルトンのドライビングとレース後の振る舞いに対する批判を貫いた。
51Gもの衝撃を受け、フェルスタッペンが病院で精密検査を受けていた際、事故の責任を問われたハミルトンは10秒ペナルティによって5番手にまで後退するも巻き返し、母国イギリスGPでトップチェッカーを受け、その後、チームや観客と共に逆転勝利を盛大に祝った。
これについてフェルスタッペンは、入院先の病院からSNSを通して「無礼かつスポーツマンシップにもとる行為」であると痛烈に批判。クリスチャン・ホーナーやヘルムート・マルコらレッドブル・ホンダ首脳陣もこれに同調した。
メルセデスは一件について、フェルスタッペンが大事に至っていない事を把握していたなどとして自分達を擁護しているものの、ハンガロリンクで行われた第11戦ハンガリーGP開幕前のメディアデーでフェルスタッペンは、自身の考えを改めて繰り返した。
「一人が入院しているにも関わらず、そいつを51Gで壁に追いやったもう一人が何事もなかったかのように旗を振っている事を無礼と言うんだ」
「チーム全体の反応も同じだ。あんな勝ち方をしておいてあんな風に勝利を祝うもんじゃないよ」
「あれは本当に失礼だと思った。ある意味、あれは彼らの本性を表していると思う。プレッシャーが掛かっていた状況の後とは言え、僕だったらあんな風にはやらないね」
フェルスタッペンは事故後にハミルトンから電話があった事を明らかにする一方、会話の詳細には踏み込まず、事故発生時の自身のドライビングについては「何も間違った事はしていない」と主張し、一部から寄せられている「攻撃的」との指摘を退けた。
「懸命に戦い、ハードに守ったけど、あれは決して攻撃的なものじゃなかった。もし攻撃的な走りをしていれば、彼をイン側のウォールに追いやっていただろうね」
「彼がやったようにアクセルを緩めず、アウト側のマシンと同じ速度域であんな風にイン側に突っ込んだら、角度的に衝突するってもんだよ」
「僕はアウト側にいて、彼がコミットするとは期待せずにコーナーを開けた結果、アンダーステアに見舞われた彼が僕のクルマのリアに突っ込んできたんだ。僕にできる事は殆ど何もなかった」
「皆は僕の事をアグレッシブなドライバーだと簡単に言うけど、僕はそうは思わない」
「確かに僕はハードなレースをするけど、結局のところ、どういう風にクルマをポジショニングしなきゃならないかを十分に理解してと思ってるし、他車にぶつかりにいくような事故を引き起こした事もない」
「実際ペナルティポイントもゼロだし、それだけで(僕がアグレッシブじゃない事は)十分証明できると思うけど」
衝突事故によってハミルトンに科された10秒というペナルティは「余りに寛大」であるとして、レッドブル・ホンダは裁定を見直すよう国際自動車連盟(FIA)に対して再審査請求を行ったものの、スチュワードはこれを却下した。