シルバーストン・サーキットのパドックを歩くレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年7月16日F1イギリスGPにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペン、事故過熱報道に「関わる気はない」と一蹴…スパ24時間参戦で復帰に向けた準備は万端

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはイギリスGPでの事故を受け過熱する報道に「関与する気はない」として、iRacingスパ24時間レースに参戦するなどして第11戦ハンガリーGPに向けて黙々と準備を進めている。

喪失ポイント数と予算制限が敷かれる中で2億円近くもの損害が出た事で、チャンピオンシップの行方を左右しかねないシルバーストンでのクラッシュは大きな物議を醸した。衝撃の事故を経て両者のポイント差は33点から一気に8点にまで縮まっている。

レッドブル首脳陣は事故の際のハミルトンのドライビングに激怒して痛烈な批判を展開した。一方のフェルスタッペンは精密検査のために訪れた地元病院からSNSを通じて、ライバルが入院中にも関わらず呑気に勝利を祝ったとしてハミルトンを「無礼」と非難した。

フェルスタッペンはハンガリーGPを前に、実際に何が起きたのかについてはステアリングを握っていた自身がよく分かっているとして「過熱報道について多くを語る気も関わる事にも興味はない」と語った。

「レースの終わり方について思うところはあるけど、今はチャンピオンシップでの上位を守るためにコース上でベストを尽くすことに集中している」

「クラッシュを経て、公式な手続きや調査が必要なことに関してはチームがやってくれているし、僕としては普段どおりにベストを尽くして日曜のレースで勝つだけだ」

コース外のドタバタに巻き込まれたくはないとするフェルスタッペンだが、チームはこれを終わった事にするつもりはなく、一連の騒動はまだ終わってはいない。

チーム代表のクリスチャン・ホーナーがハミルトンのドライビングとメルセデスの事故対応に対する批判を繰り返した長文コラムを発表したのと同じ先週金曜、レッドブル・ホンダは裁定に異議を唱えて国際自動車連盟(FIA)に対し正式に再審査請求を提出した

コプス(ターン9)のアウト側バリアへの衝撃は51Gに達し、予防措置とは言えヘリコプターで病院に搬送されるほどクラッシュは重大なものであったが、フェルスタッペンは7月23日から25日に掛けて開催されたiRacingスパ24時間レースに参戦し、身体的な問題がない事を確認した。

「もちろんちょっとしたアザはあるけど、あれほど大きな衝撃を受けた事を思えば普通の事だし、トレーニングも重ねているし気分はまずまずだ」

「24時間のシムレースに参加して、長時間に渡って同じ姿勢でスクリーンの前に座り続けてみた。体がどう反応するかを確認する良いテストになった」

「身体的には全く問題なかったから、週末に向けて前向きな気持ちになれた。準備は万端だ!」

今週末のハンガリーGPでフェルスタッペンがトップチェッカーを受ければキャリア通算16回目の優勝となり、ジェンソン・バトンの記録を抜いてスターリング・モスと並ぶ事になる。


ハンガリーGPの舞台となるのは1周4,381m、全16コーナーを有するハンガロリンク。サーキット中心部の標高が最も低い”お椀状”のフォルムを持つこのサーキットは直線区間が908mのホームストレートの僅か1本のみで、「壁のないモナコ」を称されるほどにオーバーテイクが難しい。

ウェットコンディションとなった昨年のグランプリでは、レコノサンスラップ中にフェルスタッペンがクラッシュを喫したものの、レース前グリッドで懸命の修復作業が報われた結果、無事にスタートを切りルイス・ハミルトンに続く2位表彰台を獲得した。3位はバルテリ・ボッタスという結果だった。

F1ハンガリーGPは、日本時間7月30日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。

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