
角田裕毅「本当にイライラする」─親友ガスリーにQ3阻まれ13番手、“常習妨害”のローソンを非難
スプリントレースで18番手から7位入賞という鮮烈な走りを見せた角田裕毅(レッドブル)。その勢いを次へ繋げることが期待されたが、2025年F1第19戦アメリカGP予選は、角田にとって厳しい結果となった。
チームメイトのマックス・フェルスタッペンがスプリント予選に続いて再びポールポジションを獲得する一方、角田は13番手でQ2敗退。Q3進出まで0.228秒届かなかった。
角田はその原因がトラフィックにあると考えている。無線には抑えきれない苛立ちが溢れた。
”救われた”ギリギリでのQ2進出
Q1の1回目のアタックで、角田はフェルスタッペンから0.632秒遅れにとどまった。2回目のアタックでは自己ベストを更新したものの、トップ通過のフェルスタッペンとの差はさらに拡大し、0.728秒にまで開いた。
結果は14番手でのQ2進出。だが、これは幸運にも助けられた結果だった。アレックス・アルボン(ウィリアムズ)のタイム抹消とアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)のクラッシュがなければ、角田はQ1敗退に終わっていた可能性が高い。
前日のスプリント予選ではチームの判断ミスでSQ1敗退を喫しただけに、公式予選こそはクリーンに戦いたい——そう願っていた角田だが、Q2ではトラフィックが彼の前に立ちはだかった。
ローソンへの非難「いつもわざとやる」
Q2の最初のアタックで、角田はフェルスタッペンから0.765秒遅れの暫定13番手。Q3進出は厳しい状況だった。そのフライングラップでは、前方に来季シートを争うライバルのリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)がスロー走行していた。角田は無線を通して強い口調で訴えた。
「コーナーでスロー走行して、ローソンがわざと邪魔をした」
セッション後のインタビューで、この場面について問われると、角田は放送禁止用語を交えてこう答えた。
「ローソンに関しては、いつものことです。毎回、わざと何かをやる——それが彼なんです。正直、彼のことはどうでもいいです」
ガスリーに阻まれた最終アタック
Q2最終アタック。これが角田にとって、Q3進出への最後のチャンスだった。セクター1、セクター2と順調にタイムを刻む。セクター2終了時点では、Q3進出ラインまでわずか0.032秒差。このままいけば、ギリギリQ3に滑り込める——。
だが、最終セクターでそれは起きた。
前方に、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)のマシンが現れたのだ。ガスリーはプッシュラップを終えスローダウンしていたが、そのタイミングが角田のアタックと重なった。
「ブロックされた!」
無線に角田の怒号が響いた。ガスリーはかつてのチームメイトであり親友でもある。だが、この瞬間ばかりは角田のQ3進出を阻む壁となった。
結果、角田は自己ベストを更新できず13番手でQ2敗退。Q3まで0.228秒差——悔しい結末だった。
募るフラストレーション「普通の予選ができない」
セッション後のインタビューに臨む角田の表情は険しかった。
「アルピーヌが文字通り、進路上にいました。おそらくチーム内のコミュニケーションに問題があったのでしょうが、そのせいでかなりのタイムを失いました」
「あれがなければQ3に行けていたと思います。どうしようもないですが、これまでずっと“普通の予選”ができていません。本当にフラストレーションが溜まります」
角田の言う“普通の予選”とは、外的要因に邪魔されず、純粋に自分の実力で戦える予選のことだ。スプリント予選ではチーム判断のミス、今回は2度のトラフィック。これもモータースポーツの一部だが、理不尽な形で結果を逃す展開が続く。
では、この日の結果はトラフィックによるものであって、クルマと自身のドライビングは良好だったのか? 角田は静かにうなずいた。
「そうですね。最終ラップでは、マシンを含めてかなり良い感触でした。昨日の段階からあまりプッシュラップができていなかったものの、今回は最後の瞬間までは上手く対応できていました。最後のプッシュはかなり良い感触だったんです。あのトラフィックまでは…」
決勝で「証明の走り」を
アメリカGPのスプリントと予選が終わり、来季シート獲得へ向けた“証明のチャンス”は、残すところ決勝とメキシコGPでの各セッションのみとなった。
角田は13番手から決勝をスタートする。ポイント圏内に入るには、少なくとも3つ順位を上げなければならない。
スプリントでは18番手から7位まで駆け上がったが、決勝は周回数が多く、タイヤ戦略やペースマネジメントが大きく影響する。容易な戦いではない。それでも、角田は自身のロングランペースに手応えを感じている。
アメリカGPの決勝レースは、日本時間の月曜早朝4時にスタートする。角田の“証明の走り”に期待したい。
2025年F1アメリカGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がスプリントに続きポールポジションを獲得。2番手にはランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間10月19日(日)28時にフォーメーションラップが開始され、1周5516mのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を56周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。