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16日(日)のF1イギリスGPでの1周目に同士討ちを喫したトロ・ロッソの2人のドライバーは、レース後に非難合戦を繰り広げた。
13コーナーのベケッツでイン側を走行していたクビアトは、突然トラクションを失いサインツの側面に激突した。この事故によってサインツはリタイヤを余儀なくされた。引き金を作ったクビアトは辛うじて走り続けることが出来たものの、スチュワードによって科せられたドライブ・スルー・ペナルティと、フロアに負ったダメージのために苦戦、結果15位でレースを終えた。
不満だらけのクビアト
レース中のペナルティーに加えて、スーパーライセンスの罰則ポイント2が加算されたクビアトは、サインツの”危険な合流”がクラッシュを引き起こしたと主張、ペナルティが科せられた事に公然と不満を示した。
「僕は11コーナー(マゴッツ)で追い抜いたんだ。そしたら汚いラインを走ることになってアンダーステアになる(のが当たり前でしょ)。あんな速いスピードでアンダーステアになってる時にチームメイトがこっちを見てなかったんだから、そりゃクラッシュするよ」
「僕はペナルティーが不満なんだ。スチュワードは”レースをしろ”と言うけど、そうするとこういう事が起こるんだ。僕のレースは台無しだし、彼のレースも終わってしまった。そして僕にはペナルティーが科せられる。彼らがどうしたいのかわかんないよ」
前を見るサインツ
クラッシュ直後、激怒したサインツは「ダニーに、”良い仕事をしたな”って伝えてくれよ」とチーム無線で皮肉を言う等、かなり感情的になっている様子が伺われたが、レース後には少しばかり頭を冷やしたようだ。
「何が起こったかは、映像からも完全に明らかだよ」とサインツはコメント。「僕らはお互いにスペースを残しながらポジションを争ってたんだ。そして1台がコントロールを失ってもう1台にぶつかった」
「確かに残念だし、チームにとって良いことじゃないけど、僕らの間だけに留めるべき議論だよ。僕らはお互いに話し合う必要がある」
来季の契約に関して様々な憶測が飛び交っているサインツは、この事故がトロ・ロッソに更なる緊張をもたらすかどうかについて質問され、次のように答えた。
「僕はリラックスしてるよ。こういう事は1年に1,2回は起こるものだしね。こういう時は前を向いてチーム全体を励まし続けないと。チームの皆がガッカリしているわけだからね。今はトロ・ロッソの皆とハンガリーGPに挑んで、この数戦の悪い流れを断ち切ること以外は考えてないよ」
今回の罰則ポイントの追加によってクビアトの累積ポイントは9となった。規約により、F1ドライバーは12ヶ月の間に累積12ポイントを計上すると、1レースの出場停止処分が科される事になっている。
2017年第10戦F1イギリスGPの日程・結果・ニュース・サーキットガイドなどの情報については、F1イギリスGP特設ページを参照されたい。