激しいバトルを繰り広げるレッドブル・ホンダとマクラーレン、2019年F1イギリスGP決勝レースにて
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ホンダF1、3台入賞達成も「エンジントラブルで全車TOP10入りを逃した」と田辺TD / F1イギリスGP《決勝》

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24日(日)に行われたF1第10戦イギリスGP決勝を終えて、ホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターは、アレックス・アルボンのパワーユニットに問題が発生していた事を明かし、それによってホンダエンジン全車入賞のチャンスを失ったと語った。

トロロッソ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトがレース最終盤にアルファロメオのキミ・ライコネンを猛追。あと一歩届かなかったものの、9位入賞を果たした。アルボンはファイナルラップまで入賞圏内10番手を走行していたものの、1ストッパーによって39周を経過したミディアムタイヤは既に限界を超えていた。

あからさまにペースダウンしたアルボンは、チェッカーまで後数kmのところで、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグとマクラーレンのランド・ノリスにゴボウ抜きにされ、最終12位でフィニッシュした。

「トロロッソについては、クビアト選手が粘り強い走りとチームの的確な戦略により、17番グリッドからの入賞を果たしてくれました」と田辺TD。レースを振り返った。

「アルボン選手については、レース中にパワーユニットの高圧系に問題が発生し、安全面のリスクを考慮したために2度目のピットストップを行えず、2台同時入賞を逃す形になってしまいました。ここから早急に問題の分析を進めていきます」

レッドブル勢は、マックス・フェルスタッペンが2位表彰台を手中に仕掛けたが、フェラーリのセバスチャン・ベッテルとクラッシュ。リアエンドを破損したフェルスタッペンはコース外へと吹き飛ばされた。幸いにもコースに復帰。そのまま走行を続け5位でチェッカーを受けた。ピエール・ガスリーは今季最上位となる4位フィニッシュを果たし、ホンダ勢としては3台が入賞を飾った。

田辺ディレクターは「残念な部分もあった」としながらも、レースで終始フェラーリに肉薄するパフォーマンスを示せた事に手応えを得ているようだ。

「今日の決勝では、フェルスタッペン選手が素晴らしい走りを見せてくれました。2戦連続表彰台まで後一歩だっただけに、あのようなクラッシュでポジションを失ったことは非常に残念です。一方で、ガスリー選手が今季最高かつ自身のキャリアベストに並ぶ4位というリザルトを獲得したことはポジティブに捉えています。これをきっかけに、さらなる上位争いに絡んでいってほしいと思います」

「我々としては残念な部分もありましたが、ファンにとってはオーストリアに続き見応えのあるレースになった事と思います。この先のレースでも良い戦いを続けられるよう、懸命にプッシュし続けていくつもりです」

ベッテルはフェルスタッペンとの一件に対して自身の非を認め、謝罪の言葉を口にしている

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