2021年7月17日のF1イギリスGPスプリント予選を終えて健闘を称え合うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとメルセデスのルイス・ハミルトン
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早くも白旗気味のハミルトン、レッドブル・ホンダは「速すぎる」と連呼…更にホンダエンジンの仕事ぶりを評価

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メルセデスのルイス・ハミルトンはシルバーストンでのレッドブル・ホンダRB16Bは「とにかく速すぎる」と連呼し、更には「エンジンの面で本当に素晴らしい仕事をしてみせた」と述べスタートでのパフォーマンスを称賛。決勝レースに向けて「コース上で追い抜くのは不可能だ」と半ば白旗を上げている。

1番グリッドから7月17日のF1イギリスGPスプリント予選に臨んだハミルトンだが、適切にクラッチを繋いだにも関わらず激しいホイールスピンに見舞われ失速。ブラックアウト直後にマックス・フェルスタッペンに先行を許し、不運にもポールの座を失う結果となった。

2021年7月17日のF1イギリスGPスプリント予選後のパルクフェルメに停まるレッドブル・ホンダとメルセデスのF1マシンCourtesy Of Daimler AG

2021年7月17日のF1イギリスGPスプリント予選後のパルクフェルメに停まるレッドブル・ホンダとメルセデスのF1マシン

スプリント予選後に行われたトップ3会見の中でハミルトンは「僕らは明日も戦うつもりだ」と巻き返しを誓う一方で「ただ、彼らは本当に手強い」とライバルのパフォーマンスを評した。

「(スプリント予選での)レースではどんどん引き離されてしまって、僕にはどうする事もできなかった。だからこそ何とかして前に出るための努力を重ねなきゃならない」

「彼らはエンジンの面で本当に素晴らしい仕事をしてみせた。今年の彼らのスタートは本当に素晴らしく、一方の僕らはスタートでのパフォーマンスを若干失ってしまった」

「ポジションを失うことは決して良いことじゃないから、もう少し努力して改善しなきゃならない」

今回はフェルスタッペンが上手だったというよりも、ハミルトンがスタートで出遅れた事が逆転劇の要因だった。どうやらタイヤの温度管理を含めて適切にクラッチを繋いだものの、上手く路面を蹴り出せなかったようだ。

「僕らにはクラッチのターゲットポジションがあって、今回は上手くターゲットに合わせてやるべき事をやったんだけど、どういう訳か上手く機能しなかったんだ」とハミルトンは説明する。

「理由は分からない。酷いホイールスピンで、あとはご覧の通りさ」

「スタートをやり直したい気分だよ。でも幸い、明日はそれができる」

開始早々に先行を許したとは言え、挽回に向けてハミルトンはその後、コップス(ターン9)でフェルスタッペンに最接近した。

「何が何でも追い抜いてやろうと頑張ったんだけど、彼らはあまりにも速すぎた。今日の彼らは本当に速かったんだ」

1ポイントではあるものの、17周の短距離戦を終えてチャンピオンシップにおけるフェルスタッペンとのギャップは拡大した。ただ決勝レースでは最大26ポイントを手に入れるチャンスがある。

しかしながらハミルトンは52周のマラソンレースに向けてあまり楽観的なイメージを持ってはいないようで、諦めてはいないとしながらも、片手が早くも白旗に伸びているかの如き発言を繰り返す。

「今日の彼(フェルスタッペン)はとんでもないペースだった。思うに彼は特にハードにプッシュしていたわけじゃないと思うけど、僕らの方は終始全開だった」と続ける。

「明日は厳しいね。何とかついていければ戦略的にプレッシャーをかける事はできるかもしれないけど、コース上で追い抜くのは不可能だ。兎に角、速すぎるんだ」

なおスプリント予選は楽しめたか?と問われるとハミルトンは「あまり。でもレースが増えるのは良いことだよね」と答えた。

2021年F1イギリスGP決勝レースは日本時間18日(日)23時にブラックアウトを迎え、1周5891mのコースを52周する事で争われる。

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