第65回マカオGP決勝を走るトムスの坪井翔
Courtesy Of Sports Bureau of Macao SAR Government

F3マカオGPでクラッシュに巻き込まれた坪井翔と日本人カメラマンが無事を報告

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18日(日)に開催されたマカオグランプリ FIA F3ワールドカップ決勝レースでクラッシュに巻き込まれ負傷したTOM’Sの坪井翔が自身のブログを更新。自ら現在の状況と無事を報告した。

ギア・サーキットで行われたF3マシンの世界一を決するF3マカオGPでは、直角に曲がる右コーナーのターン1(リスボアベント)で複数台が絡む大事故が発生。ドイツ出身の女性ドライバー、ソフィア・フローシュの25号車が時速276kmで宙を舞い、コース外に設置されていたフェンスを突き破って仮設のメディアスタンドに激突する大惨事となった。

このクラッシュによってドライバーやオフィシャル、カメラマンら計5名が重軽傷を負い、現地主催者の発表では、坪井翔が腰に痛みを訴え経過観察処分にあるとされていた。

「リスボアでのクラッシュ。ひとまず、僕の体は大丈夫です。病院へいき、精密検査を受け、もう帰ってきています。沢山のご心配やご連絡など、ありがとうございます。詳しいことはまたブログなどで書かせて頂こうと思いますが、今日のところは大丈夫ということだけご報告させて頂きます」

「25号車の彼女も無事で良かったです。他にも、マーシャルさんやカメラマンさんも無事で何よりです。僕も、ヘルメットに傷がついていたので…本当に運が良かったです。ご心配おかけしました」

フローシュは脊椎を骨折し背中に痛みを訴えているもののバイタルサインは安定。現在は仁伯爵総合病院で精密検査を受けており、19日月曜午前に同院にて手術を受ける見通しとなっている。

事故発生時にフェンス外側にいたマーシャル、Chan Cha In氏は頭部を中心に複数箇所に重傷。フォトグラファーのChan Weng Wang氏は肝裂傷。頭部と顔に外傷を負った日本人カメラマンの南博幸氏はSNSを使って自身の無事を報告した。

「クラッシュ現場の画像が流れてしまい、沢山の方々にご心配をおかけしてすいません!病院に搬送後検査を受け、念のために一晩ステイすることになりましたが、身体もカメラも無事です!大事な仕事に穴を開けてしまい、申し訳無い気持ちでいっぱいです…病院に搬送された、ドライバーやオフィシャルの方々も意識があるとの事で安心しました」

「今朝の検査結果で異常は無く、無事に退院出来ました。マカオGPのオーガナイザーさんにホテルまで送って頂き、ホテルでシャワーを浴びてデータバックアップとバタバタでしたが、これから香港に移動します」

「昨夜は沢山のメール、メッセージを頂き、ありがとうごさいました。病室でクラッシュの動画や、ニュースを見て、事の大きさを実感しました。改めて危険な現場での撮影をしているんだと、気を引き締めてるところです。皆さん本当にありがとうごさいました」

レースを統括するFIA国際自動車連盟のジャン・トッド会長は、全勢力を挙げて負傷者のサポートと事故の全容解明を進めていく方針を明らかにしており、調査が終わり次第詳細な報告が行われる見通しとなっている。

坪井翔は埼玉県川越市出身の23歳のレーシングドライバー。トヨタの支援のもと、スーパー耐久シリーズ ST4クラス他でシリーズチャンピオンを獲得。2016年に初めてマカオグランプリに参戦し、今年が3回目の挑戦であった。