マリーナベイ・ストリート・サーキットを走行するトロロッソ・ホンダのダニール・クビアト
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ルクレール最速、オイル漏れのクビアトは予選に向けエンジン交換 / F1シンガポールGP《FP3》結果とダイジェスト

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グランプリ2日目を迎えた2019年F1第15戦シンガポールGP。土曜3回目のフリー走行が現地21日18時、日本時間19時より1時間に渡って行われ、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップタイムを記録した。

ルクレールは残り15分を切ったところで、すべてのセクターでファステストを刻み、1分38秒192の暫定トップタイムを記録。その後、ライバルが続々と計測に向かったが、これを上回る完璧なラップを走った者はおらず、ルクレールが公式予選前最後のプラクティスでタイムシート最上部につけた。

土曜の現地ダウンタウン・コアは煙害の影響か、昨日以上に霞がかった大気で、セッションは気温31℃、路面39℃のドライコンディションでスタート。日没後の開催となる予選と比べて大きく異なるコンディションを嫌ったか、序盤はインスタレーション・ラップのみでガレージへと引き下がるマシンが多く、積極的に走り込むチームはいなかった。

セッション進行に動きが出たのは開始30分経過後で、レーシングポイントのセルジオ・ペレスが右リアを壁にぶつけてイエローフラッグ。サスペンションが折れ曲がる大きさの衝撃であったが、低速でピットまで自走した。チームはFP3終了後にギアボックスを交換。規約違反によって5グリッド降格ペナルティが科される事となった。

コース上にデブリが飛散したため、その後バーチャル・セーフティーカー(VSC)がコールされるも、レースコントロールはマシンが周回している状況では回収が難しいと判断。レッドフラッグによってセッションは10分弱中断され、マーシャルが破片の清掃を行った。

グリーンフラッグによる再開後は各車続々ショートランを実施。コース上が混み合う中、ソフトタイヤに履き替えピットアウトしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンは、コースに出るやいなやリアを滑らせ180度スピンを喫した。

マシンに損傷はなく、その後ハミルトンはチャージ後にアタックラップに入るも、トラフィックに阻まれ途中中断。タイヤの”スイートスポット”を逃した2回目のランで2番手タイムを記録した。

赤旗によって一度目のクイックラップのチャンスを失ったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、セッション再開後にまずは1セット目のソフトでタイムアタック。その後一旦ピットへと戻り、2セット目に履き替え再びタイム計測を行うも、すべてのセクターでライバルに遅れをとり、トップから1.174秒遅れの6番手に終わった。

初日に、初走行となるマリーナベイに手を焼いていた新人アレックス・アルボンは、ラップをまとめ切れなかったチームメイトをコンマ1秒上回る5番手タイムをマーク。3番手のセバスチャン・ベッテルと4番手のバルテリ・ボッタスまでコンマ3秒に迫った。

トロロッソ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトがマシン後方から白煙を吹き上げ緊急ピットイン。走行わずか3周の20番手最下位に終わった。トラブル発生時に「バックオフしろ」との指示を飛ばしたエンジニアの声色は、緊張感に満ちていた。ピエール・ガスリーはルノーとマクラーレンの計4台と、レーシングポイントのランス・ストロールに先行を許す12番手という結果だった。

ホンダはセッション終了後、詳細な原因は調査中としながらも、クビアトのマシンにオイル漏れが発生していたと発表。予選までの限られた時間内に確実にマシンを準備するため、パワーユニットを交換する事を明らかにした。載せ替えるのは過去に使用済みのPUとなるため、ペナルティーを受ける事はない。車体側のトラブルであった。

F1シンガポールグランプリ公式予選は、日本時間21日(土)22時から全3ラウンド、計1時間に渡ってマリーナベイ市街地コースにて行われる。

2019年F1第15戦シンガポールGPフリー走行3(FP3)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:38.192 15
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:38.399 +0.207 15
3 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:38.811 +0.619 13
4 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:38.885 +0.693 16
5 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:39.258 +1.066 14
6 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:39.366 +1.174 9
7 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:39.507 +1.315 14
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:39.709 +1.517 13
9 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:40.118 +1.926 15
10 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:40.153 +1.961 12
11 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:40.209 +2.017 11
12 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 1:40.339 +2.147 15
13 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:40.953 +2.761 16
14 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:40.985 +2.793 4
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:41.156 +2.964 13
16 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:41.169 +2.977 14
17 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:41.494 +3.302 12
18 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:41.542 +3.350 12
19 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 1:41.954 +3.762 13
20 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 3

コンディション

天気曇り
気温31℃
路面温度39℃

セッション概要

グランプリ名 F1シンガポールGP
セッション種別 フリー走行3
セッション開始日時

サーキット

名称 マリーナベイ市街地コース
設立 2008年
全長 4940m
コーナー数 19
周回方向 反時計回り

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