開幕勝者のルクレールが最速、ホンダ勢は全車トップ7と好調発進 / F1サウジアラビアGP《FP1》結果とダイジェスト

ジェッダ市街地コース、2022年3月24日F1サウジアラビアGPCourtesy Of Alfa Romeo Racing

レッドブル勢のダブルリタイヤという劇的な結末を迎えた開幕戦から5日。シーズン2戦目となる2022年F1世界選手権サウジアラビアGPが、3月25日にジェッダ市街地コースで開幕を迎えた。

日本時間23時から1時間に渡って行われた金曜1回目のフリー走行では、前戦ウィナーのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が最速を刻み、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がコンマ1秒遅れ、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)がコンマ3秒遅れでこれに続いた。

フェルスタッペンを含むレッドブル・パワートレインズ(ホンダF1パワーユニット)勢は全車がトップ7に入れ込んだ。

アルファタウリのピエール・ガスリーは、決して”キスをした”程度とは言えない強さで壁に当たりながらも、フェルスタッペンから0.429秒遅れの5番手を刻み、チームメイトの角田裕毅はセルジオ・ペレスを1000分の58秒差で抑えて6番手に並んだ。

Courtesy Of Alfa Romeo Racing

F1サウジアラビアGPのパドックとジェッダ市街地コース、2022年3月24日

金曜の現地ジェッダは晴天に恵まれ、セッションは気温22℃、路面温度27℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは開幕戦より一段柔らかい中間レンジのC2からC4までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

フェルスタッペンをして「かなり難しい」と無線報告を入れるなど、この日は海側からの風が強く、また運ばれてきた砂浜の砂が路面に厚く降り積もり、ドライバー達は厄介な条件の中で各々プログラムに取り組んだ。

昨年のレースを経て「無意味に危険」との批判が続出した事を受け、ターン27の出口側のコース幅を10.5mから12mに拡大するなど幾つかの変更がコースに加えられたが、いずれも些細なレベルに留まった。

Courtesy Of Alfa Romeo Racing

路面の砂を巻き上げるアルファロメオC42、2022年3月25日F1サウジアラビアGPフリー走行1にて

マクラーレンのランド・ノリスが風によりコース上に脱落したマーカーボードらしき物体にぶつかり、序盤には10分近くに渡って赤旗が振られる場面があった。フロントブレーキの過剰加熱で思わぬ苦戦を強いられているウォーキングのチームは、2台共にトップ10圏外でオープニング・セッションを終えた。

メルセデスは相変わらず激しいポーパシングに見舞われ、ルイス・ハミルトンが9番手、ジョージ・ラッセルが15番手でFP1を終えた。だが、バウンシングに手を焼いていたのはシルバーアローだけではない。

4番手タイムをマークしたカルロス・サインツも激しいピッチングに見舞われた。ただしルクレールが同様の問題を抱えていなかった事から、フェラーリは2台のマシンでセットアップを分けたものと思われる。

開幕ダブル入賞のアルピーヌ勢はエステバン・オコンが8番手、フェルナンド・アロンソが10番手をマークした。アロンソは最終盤、11周を走行したフロントタイヤにグレイニングが発生していると報告した。レースはFP1とは異なり日没後に行われるが、18インチ導入2戦目の今回もまた、2ストッパー以上の多段ストップレースとなるのだろうか。

ハースのケビン・マグヌッセンは開始早々に油圧系統のトラブルに見舞われ、走行僅か2周に終わった。チームメイトのミック・シューマッハは唯一ソフトタイヤを履かずに周回を続け、19番手タイムでクルマを降りた。

アストンマーティンは開幕戦に引き続き、コロナ感染のセバスチャン・ベッテルに代えて”スーパーサブ”、ニコ・ヒュルケンベルグに週末を託した。ジェッダ初走行のドイツ人ドライバーは僚友ランス・ストロールと同じく23周を走り込んでコースの感触を確かめた。

なおセッション中にはフェルスタッペンが何か燃えたような匂いがすると無線で報告していたが、これは会場から20km弱の場所に位置するサウジアラムコ社の石油関連施設がミサイル攻撃を受け爆発炎上した事によるものだった。

これを受けF1は緊急の会合を招集。2022年F1第2戦サウジアラビアグランプリ2回目のフリー走行は、予定から15分遅れの日本時間3月25日(金)26時から1時間の日程で開催された。

2022年F1第2戦サウジアラビアGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:30.772 17
2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:30.888 +0.116 24
3 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:31.084 +0.312 22
4 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:31.139 +0.367 14
5 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:31.317 +0.545 28
6 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:31.505 +0.733 26
7 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:31.563 +0.791 25
8 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:32.026 +1.254 26
9 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:32.364 +1.592 20
10 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:32.381 +1.609 23
11 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:32.506 +1.734 24
12 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:32.582 +1.810 23
13 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:32.594 +1.822 24
14 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:32.608 +1.836 26
15 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:32.839 +2.067 19
16 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 1:33.034 +2.262 23
17 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:33.087 +2.315 25
18 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:33.529 +2.757 26
19 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:34.429 +3.657 22
20 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 2

コンディション

天気晴れ
気温22℃
路面温度27℃

セッション概要

グランプリ名 F1サウジアラビアGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 ジェッダ市街地コース
設立 2021年
全長 6175m
コーナー数 27
周回方向 反時計回り

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