トロ・ロッソ:冗談連発のクビアトとロシアに借りを返すよう迫るサインツ…2017年F1ロシアGP《Preview》コメント
2017年F1第4戦ロシアGPに向けてトロ・ロッソのカルロス・サインツと、母国レースとなるダニール・クビアトがそれぞれコメントを発表した。実はこの2人、ロシアGPにあまり良い思い出がないという共通点がある。
クビアトは昨年のロシアGPでセバスチャン・ベッテルに追突、このクラッシュによりベッテルはリタイヤを余儀なくされた。ベッテルは激怒し無線で放送禁止用語を連発、フェラーリだけでなくレッドブルもクビアトの非を認めるなど、クビアトにとっては嫌な思い出の地となっている。レッドブルからトロ・ロッソへの降格を決定づけたのもこの件によるところが大きい。
一方のサインツは、2015年ロシアGPの3回目のフリー走行で13コーナーのバリアに激突。事故当時、サインスは時速320kmで走行していたと言われている。その後サインツは直ぐ様ヘリコプターで地元の病院へ搬送されており、こちらもあまり良い思い出の土地とは言えない。挙句の果に、先日の中国GPでのランス・ストロールとの接触により、サインツには3グリッド降格ペナルティーが言い渡されている。
トロ・ロッソ:ロシアGPに向けてのコメント
ダニール・クビアト
ベッテルに追突するのが僕の趣味
「ロシアGPと言えばセバスチャン、セバスチャン・ベッテルだね。セバスチャンに追突するのはぼくの趣味だから!(間を置いて)冗談だってば!真面目に言うよ…そうだなぁ、最初に思い浮かぶのはターン1にでのブレーキングかな!(ソチ・オートドロームの1コーナーはブレーキングしない)」
「ここは僕の母国レースだからいつも特別なグランプリだよ。いつも予選は良いんだけど決勝レースでは完璧にまとめることができてないんだ。今年こそは良いレースをしたいね。ここでのレースは最高だよ。ロシアのファンからの力強いサポートをいつも感じるんだ。このサポートを最大限に活かして、皆にお礼が言えるように良い結果を残したいと思ってるよ!」
「初開催の2014年以来、ロシアでのF1は間違いなく大きく成長してるよ。ここでレースをする事は、国にとっての大きな一歩になっているし、毎年多くのファンが参加していることを見ても、F1への関心がどんどん大きくなってるのが分かるんだ!」
「ロシアはウインタースポーツにぴったりの国だから、冬季オリンピックの開催は大きなイベントだったね。クールなウインタースポーツがたくさんあるし、僕はバイアスロンとかスキーを見るのが好きなんだ。ソチが2014年のオリンピックの開催地に選ばれたのは当然といえば当然だよ。ソチの山々は素晴らしいよ!」
「2015年は予選5番手につけたんだけど、これはトロ・ロッソにとって過去最高の予選結果だったんだ。すっごい嬉しかったからとても良い思い出なんだ。決勝レースは良くなかったけどね。でもその翌年には状況が逆転しちゃって、予選が悪くて決勝がよかったんだ。今年は予選と決勝の両方で強いことを願ってるよ!」
カルロス・サインツ
ロシアは僕に借りを返すべき
「ロシアって言うと、いつも2015年の僕のクラッシュについて質問されちゃうんだよね。でもロシアで一番印象深いのは、ファンとパドック全体のサポートだよ。僕は病院から自分の写真を投稿して、大丈夫だってことを伝えたんだ。そしたらたくさんの祈りのメッセージが届いたんだ。こういう時にF1は1つの大家族なんだなあって思うよね。アメージングなことだよ」
「ロシアは僕に借りを返さなきゃならないと思うよ。なぜって言うと、2015年決勝では、最後列からスタートしたのに6番手までに上り詰めてその後リタイヤしちゃったし、昨年はラジエーターダクトにウィングの破片が挟まっちゃたしさ。そうだよ、今年こそはポイント獲得しないと!」
「2014年の冬季オリンピックの開催地でのドライブは楽しいよ。僕は冬季オリンピック、特にスキー競技が好きなんだよ。僕は時間に追われてるけど、できる限りたくさんのことをしてみたいと思うタチなんだよね。僕自身もスキーをするのが好きで、少なくとも年に一度は友達とスキーに行くんだ」
「チームメイトのダニールに教わってロシア語をちょっと学んだんだ。でも彼が僕に教えてくれた言葉は公には言えないよ…唯一言える言葉は”マトリョーシカ”だけだね!コースの中で一番特別なのは3コーナーだね。ここはすごく長いコーナーで首に厳しいけど、ドライブしてて楽しいんだ」
2017年のF1ロシアGPは、4月28日(金)17:00にソチ・オートドロームにて1回目のフリー走行が開催される。