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エネルギー回生を司るERSのトラブルによってレースをスタート出来なかったフェルナンド・アロンソに対し、14位完走を果たしたストフェル・バンドーンは、この結果は今の自分達の実力を的確に反映していると語った。ホンダのF1総責任者である長谷川祐介も、完走したことについては一定の評価をしつつも「14位という結果は我々が望んでいるものではありません」と述べている。
バンドーンより下の順位でゴールしたのは、奇しくも同日ホンダが来季からのエンジン供給先として発表したザウバーのみであった。今のマクラーレン・ホンダの実力は下から2番目であり、彼らの目指す頂点は遥か彼方にある、バンドーンの発言はマクラーレン・ホンダの置かれた厳しい状況を残酷なほど端的に言い表している。
バンドーン:ロシアGP決勝後コメント
ストフェル・バンドーン
決勝14位:、予選:17位
「僕としては、今日14位以上の結果は望めなかったと思う。スタートはまずまずだったんだけど、2コーナーでの事故を避けなければならなくて、サーキットラインの外側を走ったんだ。このせいで5秒ペナルティーを受けたよ。でもこの事が今日の結果を変えたとは思わない。至って普通のレースだったし、僕は自分のペースで走ってたからね。可能な限り最大限に努力した結果の14位は、僕らが今どこにいるのかを正確に反映していると思う」
「フェルナンドがスタートできなかったという事実は、信頼性の面でまだ多くの課題があることを示してるよ。2レース続けて2台のマクラーレンがスタートできなかったんだから。残念だよ。でも、少なくとも僕は完走したし、この事はチームにとっても自分にとっても多くの学びがあったって事を意味する。でも、ペースの面ではまだ十分に速いわけじゃないし、それは確かだよ」
ホンダF1の長谷川祐介によれば、次の数戦の間に新型のパワーユニット投入が予定されていると言う(参考:長谷川祐介ロシアGP決勝後コメント)。関係者の発言から推測するに、新型PUが彼らが想定しているようなパフォーマンスを発揮できれば、状況が一転する可能性があるためこれに期待したい。2017年ロシアGPの詳しい模様については「F1ロシアGP《決勝》結果とダイジェスト」を参照されたい。