ホンダF1長谷川祐介:挽回に向けて奮起「近々PUのアップデートを予定」2017年F1ロシアGP決勝後コメント
2戦連続でスタートすら出来ずレースを終えたマクラーレン・ホンダ。ストフェル・バンドーンが14位完走を果たした一方で、フェルナンド・アロンソはERSのトラブルによってフォーメーション・ラップ中にマシンを降りている。レース後アロンソは「きついしウンザリする。毎周同じことの繰り返しさ」と吐き捨て、バンドーンも「今のマクラーレン・ホンダは14位止まりの実力しかない」と語るなど、状況は悪化の一途を辿っている。
この状況について、ホンダF1の総責任者である長谷川祐介は、バンドーンの完走について一定の評価をしつつも、14位という結果は受け入れがたいとコメント。近々新型のパワーユニットを投入する予定があることを明らかにし、信頼性とパフォーマンスの両面での改善のために開発を続けていくとの決意を新たにした。
ホンダF1:ロシアGP決勝後コメント
長谷川祐介
ホンダF1プロジェクト総責任者
「私たちはここロシアで、信じがたいほど難しく、全くの期待外れな週末を過ごすことになりました。とは言え、このような厳しい状況の中でストフェルがグリッド後方からスタートしレースを完走してくれた事はポジティブでした。タイヤと燃料の管理が難しい状況の中、一貫したペースをキープした彼の今日の走りは印象的でした。多くのトラブルのために、ストフェルのシーズンは厳しいスタートになってしまいましたので、今日チェッカーフラッグを受けることができ嬉しく思っています。もちろん14位という結果は我々が望んでいるものではありません」
「フェルナンドは、フォーメーション・ラップの最中にERSのシステム障害が発生しパワーを失ってしまいました。走行中にシステムを再起動して問題を解決しようと試みましたが、叶いませんでした。その結果、我々はコース上で車を止めなければならず、レースを開始することができなかったのです。我々はシステム障害の原因を調査するつもりです」
「2台のマシンが揃ってレースを完走できないというのは大きな失望ですが、我々はここから前に進みプッシュし続けます。次の数戦ではパワーユニットのアップデートを予定しています。より高い信頼性とさらなる競争力を手に入れるべく開発に取り組んでいきます」
完走したバンドーンより下の順位でゴールしたのは、奇しくも同日ホンダが来季からのエンジン供給先として発表したザウバーのみであった。今のマクラーレン・ホンダの実力は下から2番目であり、彼らの目指す頂点は遥か彼方にある。2017年ロシアGPの詳しい模様については「F1ロシアGP《決勝》結果とダイジェスト」を参照されたい。