F1主導権争い勃発?ルノーの提案する2027年のF1マシンが恐ろしくかっこ良いので早期実現してほしい件
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今から10年後の2027年、果たしてF1マシンはどのような姿になっているのだろうか?F1に参戦しているフランスの自動車大手ルノーが、19日に開幕した上海モーターショー2017において、コンセプトカーの”R.S.2027 Vision”を発表した。
現在F1のパワーユニットに組み込まれている熱エネルギー回生システム”MGU-H“は姿を消し、その代わりに運動エネルギーを回生するKERSが前輪・後輪に1つずつ組み合わされている。コックピット周りはポリカーボネート製キャノピーに覆われ、事故の際には自走モードが作動するという。燃料タンクは現在の半分の容量となり、ピットレーンではEVモードで走行するそうだ。
- パワーユニット
- V6ターボ+KERS
- 最大出力
- 1360馬力
- 車両重要
- 600kg
- 駆動方式
- 4輪駆動
- 燃料タンク
- 60kg
コンセプトはドライバー中心主義
ルノーが提示した10年後のF1の世界では、コックピットとヘルメットが透明に描かれている。ここにF1の中心にドライバーを据えるべきだとするルノー考えが現れている。ファンはレース中のドライバーの表情や、無線でのやり取りの際の様子をハッキリと見ることができるだろうし、ルノーはテレメトリデータの公開も念頭に置いているという。
現在F1では、夜間にレースが行われるナイトレースが開催されている。太陽が沈んだ後に行われるナイトレースでは、ドライバーはヘルメットに色付きの遮光バイザーを使う必要がないため、ファンはお気に入りのドライバーの目の周りの様子を映像で確認でき、これが好評を得ている。ルノーが提案するこのコンセプトは、これをより推し進めることになるだろう。
ルノーが狙うは2021年以降のF1マシンの主導権
R.S.2027 Vision発表の3週間前、2021年以降のF1のパワーユニット(エンジン)の方向性を議題としたFIA主催の会合がパリで開催された。(参考:21年以降のF1エンジン「シンプル・低コスト・魅力的なサウンド」FIA会合で合意、現行エンジン廃止の可能性は?)
現在F1で使われているパワーユニットは、2020年までの使用が合意されているものの、それ以降については白紙となっており、利害関係者は21年以降のF1での主導権を得るために暗躍している。今回ルノーが発表したコンセプトマシンは現在のF1のトレンドや技術仕様を踏まえたものであり、決して突飛な荒唐無稽の未来予想図ではない。彼らが将来のF1の主導権を狙っているのは明らかと言える。