F1レギュレーション解説「ボディーワーク編」
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F1レギュレーションの中から、マシンの大きさや構造など、ボディーワークに関連する主だったルールを厳選しその要点を以下にまとめる。
マシンサイズに関するルール
- タイヤを除くマシン全幅は2000mm以下
- 他車のタイヤ損傷を防ぐため、特定部分(フロントウイング・エンドプレートなど)は最低10mm厚
- マシンのどの部分も高さ950mmを超えてはならない
- シャシーと空力的な付属物(ウイングなど)の配置とサイズは厳密に管理される
可動式パーツについてのルール
主にDRSに関する規定。合わせてF1レギュレーション-DRS編も参照あれ。
- リアウィングを除き可動式の車体パーツは使用不可
- 空力特性変更を目的とした、ドライバーの動きを利用するシステムや装置は禁止
- ドライバーが操縦席から操作できる可動式リアウィング(DRS)を備える事
- スプリングと地面との隙間を橋渡しするように設計された装置・構造は禁止
- DRSは電子的に作動する事。決勝では定められた特定地点において先行マシンの後ろ1秒以内にいる場合にのみ利用可能
- ドライバーがブレーキをかけた場合、DRSが自動停止する事
- 過度にたわむボディワークは空力的利点となるため、フロントウイングなどの特定部分はFIAによる”たわみ試験”に合格する事
安全に関するルール
- ステアリングはクイックリリース機構を備えること
- サバイバルセルは、ドライバーの足から少なくとも300mm伸びている事
- ドライバーの足が前輪センターラインの前方にあってはならない
- ドライバーは、ステアリング以外のマシンパーツを取り外す必要なくコックピットに出入りすることができなければならない
- ドライバーは、シートベルトで固定された着座状態からステアリングを取り外して5秒以内にマシンから出られなければならず、またステアリングを5秒以内に交換できる必要がある
- F1マシンのコックピット開口部のサイズは厳しい仕様に準拠すること。これは特別に作られたテンプレートをコックピットに降ろすことによってテストされる
手短に2022年のF1レギュレーションを知りたい方は「2022年F1ルール主要変更点のまとめ」を、より詳しくルールの全体像を知りたい方は「F1ルール完全網羅版」を参照されたい。