腕を組み微笑むレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、バクー市街地コースのガレージにて
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レッドブル、フェルスタッペンの円熟ぶりに満足「ある領域では既に卓越し過ぎている」

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コンストラクター2位フェラーリに対して29点ビハインドのレッドブル・ホンダは、車体とエンジン双方の改善を喫緊の課題としているが、ドライバーの成長には満足している。

チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは昨年のモナコGPを引き合いに出し、マックス・フェルスタッペンがどれだけ成長を遂げたかについて説明し、ある部分においては”卓越し過ぎている”とさえ主張する。

「それはおそらく彼のキャリアの中で最も奮わなかった週末だったと思う」とホーナー。「思うに、マックスはあのレースを反省して、その後懸命に努力を続けたのだと思う。彼は一皮向けたよ。あれ以来、クルマに乗り込むたびに驚異的な走りを見せている」

「彼はある領域では既に卓越し過ぎている。以前は角が立つ部分もあったが今は成熟しており、開発面でもチームをリードしている。彼自身もその役割を楽しんでいるんじゃないかな」

フェルスタッペンは開幕オーストラリアGPと第5戦スペインGPで3位表彰台を獲得し、他の4戦は全て4位入賞と、抜群の安定感を堅持。今季6戦を終えて78ポイントを獲得してドライバーズランキングで4位につけ、チームメイトのピエール・ガスリーを46ポイント差で引き離している。

フェルスタッペンは抜きん出たドライビングテクニックを持つ一方で、荒々しく攻撃的な走りが度々議論を招いてきた。ルーキーイヤーには、レーシングラインを二度三度変えるアグレッシブな防御が批判を浴び、これを禁ずる通称”フェルスタッペンルール”が生まれた。

攻撃的なのはドライビングに留まらない。昨年のブラジルGPでは、1周遅れのエステバン・オコンがラップリーダーのフェルスタッペンに並びかけ追い抜きを仕掛けたところ接触。非はオコンにあるにしろ、リスクを犯す必要がない場面で頭に血が上った事が災いとなり、優勝を逃す結果に終わった。この件は小突き合いの非難合戦へと展開し、フェルスタッペンに2日間の社会奉仕活動が命じられた。

最年少デビューから早5年。フェルスタッペンは2019シーズンの開幕を前に「もう言い訳が許される年じゃない。成熟したドライバーにならなきゃならない」と語っていた。