ペナルティ乱舞、モナコGPでフェルスタッペンに2点の罰則ポイント…後5点で1戦出場停止
2019年のF1モナコGPでは幾つものインシデントが発生。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンへの5秒ペナルティを始めとして幾多もの審議が行われた。レーススチュワードは、モンテカルロ市街地コースで行われた第6戦決勝レースを終えて、ハースのケビン・マグヌッセンに5秒ペナルティを科した。この結果、12位フィニッシュを果たしたマグヌッセンは14位に後退した。
レース後半、トンネル出口のヌーベルシケインでレーシングポイントのセルジオ・ペレスに仕掛けられたマグヌッセンは、ブレーキングを遅らせた結果シケインを不通過。そのままペレスの前に居座った。
レース終了後、スチュワードは映像分析と関係者からの聞き取り調査を行い、マグヌッセンが不正にアドバンテージを得たと判断。5秒加算ペナルティと、スーパーライセンスのペナルティポイント1点を科す裁定を下した。この結果ペレスは12位、ニコ・ヒュルケンベルグが13位に浮上した。
「僕の動きはフェアだったと思う」ペレスはレース後、このように語った。「でも、マグヌッセンはシケインをカットして順位をキープした。彼の前に出られていれば、別の結果になっていた可能性がある。彼は僕にポジションを戻すべきだった」
5番グリッドからスタートしたマグヌッセンは、シャルル・ルクレールのクラッシュにより出動したセーフティーカー中にピットイン。結果的にこれが仇となり大きくポジションダウン。ポイント圏外の12位でチェッカーを受けた挙げ句、ペナルティによって最終14位という結果に終わっただけでなく、1点のペナルティポイントが科せられた。
フェルスタッペンは、ピットストップの際に、アンセーフリリースを取られ5秒ペナルティが科せられた。フェルスタッペンは当時ボッタスと僅差で2番手を争っており、両者同時にピットアウトした際にピットレーン上で交錯。フェルスタッペンに押し出される形でボッタスがバリアへと接触した。
本来であればタイムペナルティで済むはずであったが、スチュワードはフェルスタッペンに対してスーパーライセンスへの罰則ポイント2点を科した。その理由としてスチュワードは、リリースそのものが危険であったのは確かだが「33号車のドライバーは接触を避けるチャンスがあったのにそれをしなかった」と結論づけている。
デビュー当時は、時として荒々しくアグレッシブ過ぎるドライビングが度々議論の的となってきたフェルスタッペンだが、最近は頭に血の上った危険な走りは影を潜めているように見える。だが、「暴れん坊」とのレッテルが貼られるマグヌッセンの累積ペナルティポイントが1点であるのに対して、フェルスタッペンは7点。後5点で1レースの出場停止処分が科される。
両者の他には、レーシングポイントのランス・ストロールが不正なアドバンテージを得たとして5秒ペナルティと1点のペナルティポイントを、ハースのロマン・グロージャンがピットレーン出口ラインを横切ったとして5秒ペナルティと1点のペナルティポイントを、そしてアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィがロバート・クビサとの接触の件で10秒ペナルティと2点のペナルティポイントが科せられた。