レッドブル・ホンダRB16Bのエンジンカバーにプリントされた雄牛のロゴ、2021年5月6日F1スペインGPにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブルがメルセデスのF1エンジン技術者を引き抜くのは当然の帰結、とフェルスタッペン&ハミルトン

  • Published:

第4戦スペインGPを前に、2025年からの独自エンジン開発をターゲットに据えるレッドブル・パワートレインズが新たに5名のメルセデスHPPスタッフを引き抜いた事が明らかとなった。

V6ハイブリッド時代を牽引するライバルチームからの徹底したリクルーティングはレッドブルが如何に本気であるかを裏付けるが、同時に恥も躊躇いもないその姿勢は一部から強奪的と見なされているようだ。

だがマックス・フェルスタッペンは、過去7回の世界選手権タイトルを独占し続けるチームから人材を引き抜くことは「ごく普通の事」であり、メルセデスの技術者達が新天地での挑戦を望む心理もまた「理解できる」ものだと考えている。

カタロニア・サーキットでの木曜会見の中で一件について問われたフェルスタッペンは「当然、興味深い事だよね」と述べ、次のように続けた。

「でも、これほど長い間に渡って圧倒的な強さを誇るチームが存在する場合、そうした人材を獲得しようとするのはごく普通の事だと思う」

「でも、僕らが進めている新しいプロジェクトの一員となる事も同じ様に、彼らにとって興味深いものだと思う」

「長い間同じ場所にいると、新しい挑戦に踏み出したくなるものだと思うし、それは理解できる話だ」

「チーム内でも色々と話をしているけど、本当にエキサイティングな未来になりそうだし、もちろん僕もその一員でありたいと思っている」

引き抜かれた側にあたるメルセデスのルイス・ハミルトンもまた、才能溢れる人材を求めるというレッドブルの姿勢は理に適ったものだとして理解を示したが、同時に組織は非常に大規模であり、数名が抜けたからと言って大きな影響があるわけではないとも主張した。

「舞台で物事が進行しているのは確かだけど、トト(チーム代表のウォルフ)は可能な限り最善の方法でマネジメントしていると思う」とハミルトン。

「僕らのチームの一人ひとりが素晴らしい人材である事は間違いないし、誰もが彼らを欲しがるのは当然の事だと思う。僕らは共に多くの成功を収めてきたからね」

「先に進む事を選んだ人達の成功を祈りたい。僕らは誰もが皆、それぞれの道のりを歩んでいるわけで、自分にとって正しい決断をしなければならない」

「でも僕らのチームは1人は5人で構成されているわけじゃなく非常に大規模な組織だ。そして、今でも堅実にこのチャンピオンシップを勝ち取ることに集中している」

F1スペインGP特集