ホンダのロゴが刺繍されたジャンパーを着るホンダF1のスタッフ
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優勝は欧州戦閉幕までお預け?レッドブル、モンツァ投入計画のホンダのアップグレードに期待

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後にクリスチャン・ホーナー代表は”目標”の存在を否定したが、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはシーズン開幕前に、ホンダと共に最低5勝を上げる事が2019シーズンのターゲットだと口にしていた。だが、6戦を消化してなおレッドブル・ホンダに勝利はない。

空力関連のレギュレーションが変更となったことで、少なからずフィールド序列のシャッフルが期待されていたものの、今季のメルセデスは一層強力なパフォーマンスを示しており、フェラーリとレッドブル・ホンダが優勝争いの蚊帳の外に置かれる状況が続いている。

マックス・フェルスタッペンは攻撃的な走りを武器に、しばしばスクーデリアを蹴落としシルバーアローに肉薄。開幕オーストラリアGPと第5戦スペインGPでは3位表彰台を獲得し、第6戦モナコGPではルイス・ハミルトンを強襲し続けたものの、5秒タイムペナルティによって2位から4位に後退した。

リザルト的には悲惨と言うほど悪くないものの、メルセデスとの実際のギャップは絶望的と言えるほどで、今季RB15には昨年型のRB14が示した程の印象的な速さは見られない。レッドブル・ホンダの反撃の狼煙はいつ上がるのだろうか?

ヘルムート・マルコは、ライバルが冬の間にこれ程の進化を遂げるとは予想していなかったと言い、ヨーロッパラウンドの閉幕までにはこの状況が改善する事を期待している。マルコによると、ホンダのスペック3エンジンの投入が第14戦イタリアGPで予定されているという。

「我々は、メルセデスやフェラーリが冬に成し遂げた進歩を過小評価していた」とヘルムート・マルコ。motorsport-magazinのインタビューの中で、シーズンに向けての見積もりが甘かった事を認めた。

「我々は、これまでに抱えていたクルマの問題をモナコで解決したものの、メルセデスが予選Q3でパーティーモードを起動すると同時に、彼らは第一セクターだけで我々を0.3秒突き放す速さを見せた」

「4基目のエンジンはモンツァで予定されている。エンジンの改善が切羽詰まった状況であれば、我々はもっと早い段階でペナルティを受け入れる可能性もあった。ホンダから聞いた数値によれば、アップデートはかなりのブーストになるはずだ」

フェルスタッペンとピエール・ガスリーは現在2基目の内燃エンジン=ICEを使用しており、規約によるグリッド降格ペナルティーまでは後1基余裕があるが、MGU-Kに関しては既にレギュレーションで許可された年間上限数に達している。

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