出遅れウィリアムズ、最多タイの130周刻むも「望んでいる状況には程遠い」とクビサ / F1テスト6日目
ウィリアムズ・レーシングは、2月27日(水)に行われたF1バルセロナ合同テスト6日目のセッションにロバート・クビサを起用。マシン開発の遅れに端を発するテスト参加の遅れを挽回すべく、この日の最多タイとなる130周を走り込んだ。
遅れを取り戻す事は到底不可能なレベルにある事は確かながらも、深刻なトラブルを発生させることもなく、レースディスタンスにして2倍の走行距離を走り込んだ事は喜ばしいニュースだ。とは言え、ようやく掴み取ったF1復帰の初年度を、このような思いもよらない形でスタートさせる事になったクビサの気持ちを推し量ることは難しい。
マシンを降りたクビサは、マイレージを稼いだことについては評価したものの、セットアップやクルマへの理解という点では「程遠い状況」だと述べ、冷静な現状認識を示した。なお、失った時間の挽回についてクレア・ウィリアムズ副代表は「数週間は必要」との認識を示した一方で、車体側のアップデートに関しては予定通り進んでいるとも述べた。
クビサがこの日、最も柔らかいC5コンパウンドで記録した6日目の自己ベストは1分19秒367。一方で、一段階硬めのC4タイヤを履いたマクラーレンのカルロス・サインツがマークしたトップタイムとのギャップは2.223秒。著しく大きい。グローブのチームは残り2日間で、何処まで詰める事が出来るだろうか?
ウィリアムズ:F1テスト6日目を終えて
ロバート・クビサ順位: 11位, 周回: 130周
データを収集するという意味で言えば良い一日だったと思うが、最初のレースまでに残された時間は刻々と少なくなっており、ドライバーの観点から言えば、マシン側の作業が捗っていないのが気になるところだね。やるべき仕事はまだ山積みだ。
エンジニアリングの観点から言っても、望んでいるような状況には達していない。でも、これからの数日で本格的に作業を進めていけることを期待している。僕らは最大限の努力を続けて改善し続けなきゃならない。シーズンをスムーズにスタート出来る事を祈るよ。
パディー・ロウテクニカル・ディレクター
今日は完璧な天候に恵まれたテスト日和だった。野心的なプログラムを計画して、ロバートと共にセッションに臨んだ。トラブルフリーで130周を走り込み、予定していた全てのプログラムを消化する事が出来た。マシンに関して昨晩行った分析の結果、特にロングランの点でいくつか改善することができたが、依然としてやるべき事は多い。今日の走行から得られたデータを分析し、明日に向けて更なる方向性を探りたいと思っている。
5日目に続きマクラーレンがトップタイム。スーパーソフト相当のC4コンパウンドで1分17秒144を記録した。2番手はC5を履いたレーシングポイントのセルジオ・ペレス。3番手には、クラッシュによって走行時間の半分以上を失ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルが続いた。
第二回F1バルセロナ合同テスト7日目のセッションは、28日(木)現地9時、日本時間17時からスペインのカタロニア・サーキットでスタートする。