レッドブル・ホンダRB15、バルセロナ合同テスト6日目
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F1バルセロナテスト《6日目》総合結果:サインツが最速、ホンダは仕上げ段階、跳馬は事故のリカバー出来ず

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2019年F1バルセロナテスト6日目のセッションが、2月27日(水)にスペインのカタロニア・サーキットで開催された。現地9時にグリーンフラッグを迎え、気温6℃・路面温度8℃のドライコンディションでスタート。正午には気温21℃、路面29℃まで上昇し、格好のテスト日和に恵まれた。

開幕戦に向けて仕上げに入るホンダ勢

ホンダ陣営は、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが、中間コンパウンドのC3タイヤで6番手タイムを記録。午後一には全チーム最速で100周の大台を突破した。決勝レースを想定してのシミュレーションを行うなどして合計128周。ギアボックスに懸念点が発生する等、ネガティブな部分もあったが、いよいよ仕上げ段階に入った。

ホンダエンジンRA619Hを搭載するもう一台、スクーデリア・トロロッソSTR14は、ダニール・クビアトが走行を担当。フェルスタッペンよりも一段柔らかいC4コンパウンドを履き、コンマ3秒遅れの7番手タイムをマーク。マイナートラブルに見舞われながらも、精力的に空力テストやセットアップ作業に取り組み、一日を通して101周を走破した。

連日の200周超えについてホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターは「パワーユニットは今日もトラブルフリー。残り2日間という限られた時間を有効活用して、シーズン開幕に備えたい」と前向きな姿勢をみせた。シーズン前テストは残り後2日を残すのみ。2週間後には、メルボルンでの開幕戦が控えている。

2日連続でマクラーレンがトップタイム

この日タイムシートのトップに名を刻んだのはマクラーレンのカルロス・サインツ。開始早々にC4コンパウンドを履き、16秒台目前の1分17秒144を記録。今季テスト通算でのファステストを更新した。マクラーレンは前日にもランド・ノリスが最速を刻んでおり、これで2日連続。燃料搭載量がかなり少なそうだが、それでもなおチームの士気を鼓舞するという点でポジティブと言える。

MCL34は水漏れを始めとして何度かテクニカルトラブルに見舞われなからも、順調に周回を重ねトータル130周。午前中には、アンバサダーという形でフェルナンド・アロンソが今季テストに登場する事が発表された。

クルマを降りたサインツは「ルノーの2019年スペックエンジンは大きく進化している」と述べ、自身のラップタイムに一定の満足感を示した一方「レッドブル・ホンダやフェラーリ、それにメルセデスはもっと速いはず」とも語り、警戒心を解こうとはしなかった。

2日連続で大きく後退したフェラーリ

スクーデリア・フェラーリは2日連続で厳しい結果に終わった。午前を担当したセバスチャン・ベッテルは、ターン3でグラベルを乗り越えバリアに激突。すぐにメディカルセンターへと搬送されたが、幸いにも怪我はなかった。トラックの修復のために、セッションは40分に渡ってレッドフラッグの状態が続いた。

身体チェックを終えたベッテルは「左フロントに違和感があった」と語った。詳細な原因は不明だが、チームはメカニカルトラブルによる事故であった事を認めている。クラッシュの際、マシン左フロントは地面に接触。激しく火花を散らしていた。跳馬は冷却システムに問題を抱え、昨日もセッションの大半を棒に振っている。

午後はシャルル・ルクレールがSF90を走らせる予定であったが、マシンの修復が完了したのはセッション残り8分前。1周のシステムチェックのみを走っただけでガレージへと戻っていった。想定外のアクシデントを受けて、マラネロはテストの計画変更を発表。一日2交代制を中止して、7日目終日をルクレール、最終8日目終日をベッテルが担当する事となった。

圧巻ハミルトン、ウィリアムズにも光明

5日目にオイルリークが発生し、エンジン交換によって半日を失ったメルセデス勢。午前を担当したバルテリ・ボッタスは75周を走り込み、C3タイヤで4番手タイムをマーク。何よりも圧巻なのは、午後を走行したルイス・ハミルトン。半日で102周ものマイレージを荒稼ぎして、大量のデータを収集した。これは今季テストの半日の記録としてはベストマイレージ。フェラーリとは対照的に、前日のロスを埋め合わせた。

アルファロメオ・レーシングはこの日キミ・ライコネンが登場。スムーズに周回を重ねて合計113周。C4コンパウンドで4番手タイムを記録した。ただし、セッション終了後にターン6で立ち往生。マシンに問題が発生したようで、レッカーが出動した。

徐々に信頼性を高めているルノー勢は、見た事のない新しいエアロ測定デバイスを投入。フロントウイングに装着してデータを収集した。午前はダニエル・リカルドが担当し、C1タイヤを履いて72周。午後はニコ・ヒュルケンベルグがバトンを引き継ぎ58周を加算した。

出遅れウィリアムズはロバート・クビサがFW42のステアリングを握り、この日の最多周回タイとなる130周を走り込んだ。まさに暗闇に一筋の光。遅れの挽回の見通しについてクレア・ウィリアムズ副代表は「数週間は必要」との認識を示した一方で、車体側のアップデートに関しては予定通り進んでいるとも述べた。

この日は自己ベストが多く更新された。ハースのロマン・グロージャンはセッション終了間際にC5コンパウンドを装着。1分18秒330で5番手タイムを記録した。レーシングポイントのセルジオ・ペレスもまた、C5コンパウンドでパーソナルベストを塗り替え2番手につけた。

F1合同テスト《6日目》総合結果

Pos Driver Team Time Tyre Laps
1 カルロス・サインツ マクラーレン 1:17.144 C4 130
2 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:17.842 C5 88
3 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:18.195 C3 40
4 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:18.209 C4 113
5 ロマン・グロージャン ハース 1:18.330 C5 120
6 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:18.395 C3 128
7 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1:18.682 C4 101
8 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:18.941 C3 74
9 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:18.943 C3 102
10 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:19.056 C3 58
11 ロバート・クビサ ウィリアムズ 1:19.367 C5 130
12 ダニエル・リカルド ルノー 1:22.597 C1 72
13 シャルル・ルクレール フェラーリ 1