タイヤを運ぶアルファロメオ・レーシングF1のスタッフ、2020年オーストラリアGPcopyright Alfa Romeo Racing

2021年ピレリF1タイヤは0.4秒遅くバランスも変化…アンダーステア嫌うフェルスタッペンやライコネンは不利?

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2021年シーズンのF1でコースレコードの更新を期待するのは難しいかもしれない。コースによって違いはあるものの、ピレリはシミュレーションの結果として今季は対昨年比で0.4秒~0.5秒程ラップタイムが遅くなると予想する。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックへの財政対策としてマシン開発が制限されているものの、チームが開発の手を緩める事はなく、今季に向けてF1マシンはより多くのダウンフォースを得てそのスピードを右肩上がりに増すと予想された。

ダウンフォースが増加する一方で、その強大な負荷を支える足元のタイヤコンパウンドは2019年仕様のまま。コーナリング速度の上昇はドライバーの安全を脅かすリスク要因となる。

そこで2021年シーズンは、コンパウンド(トレッド面のゴム素材)こそ昨年と変わらないものの、増え続けるダウンフォースによる高速化への安全対策として構造面に手が入れられる。

サイドウォール(コンパウンド別のストライプが入れられる側面部分)が強化されるものと見られるが、これは重量増に繋がる。また、タイヤが硬いという事は変形量が少なくなる事を意味し、地面との接地面積が小さくなる事でグリップが減少する。

マシンバランスの変化も予想される。

リア側よりもフロント側のグリップ低下が大きくなる事でアンダーステア傾向が強まる可能性がある。こうした特性を嫌うドライバーはタイムを落とす事になるかもしれない。

この場合、最も嫌な顔をするのはキミ・ライコネンだろう。オーバーステア傾向を好むフィンランド人ドライバーが良い顔をするとは思えない。また、マックス・フェルスタッペンもアンダーを嫌うドライバーとして知られる。逆にルイス・ハミルトンやフェルナンド・アロンソにとっては歓迎すべき状況かもしれない。

ラップタイムの低下に加えてバランス変化を予想するピレリだが、同社のF1部門を率いるマリオ・イゾラは独AMuSとのインタビューの中で「セッティング次第で対処可能だ。慣れてしまいさえすれば、ギャップがそれほど大きくなる事はないだろう」と語っている。

とは言え、今シーズンはフロアやディフューザー、リアブレーキダクトのウイングレットの制限などを含むレギュレーション変更により、マシンのエアロダイナミクスが大きな影響を受ける。タイヤの変更と相まって、勢力図が予想外に大きく変化する可能性は十分にある。

2021年シーズンは、新型肺炎の世界的流行に伴う物流上の課題に対処すべく昨年導入された固定配分制が継続される。各ドライバーは週末ごとにハード2セット、ミディアム3セット、ソフト8セットを使用する事ができる。

今季の各グランプリ毎のアロケーションは概ね昨年(昨年中断されたグランプリの場合は2019年)と変わらぬ配分だが、バクー市街地サーキットでのアゼルバイジャンGPと、インテルラゴス・サーキットでのブラジルGPの2戦はソフト寄りに変更されている。

グランプリ C1 C2 C3 C4 C5
バーレーン (3/28) H M S
エミリア・ロマーニャ (4/18) H M S
ポルトガル (5/2) H M S
スペイン (5/9) H M S
モナコ (5/23) H M S
アゼルバイジャン (6/6) H M S
カナダ (6/13) H M S
フランス (6/27) H M S
オーストリア (7/4) H M S
イギリス (7/18) H M S
ハンガリー (8/1) H M S
ベルギー (8/29) H M S
オランダ (9/5) H M S
イタリア (9/12) H M S
ロシア (9/26) H M S
シンガポール (10/3) H M S
日本 (10/10) H M S
アメリア (10/24) H M S
メキシコ (10/31) H M S
ブラジル (11/7) H M S
オーストラリア (11/21) H M S
サウジアラビア (12/5) H M S
アブダビ (12/12) H M S