アンダーステアの図解
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アンダーステア

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アンダーステア(英:understeer)とは、コーナーを曲がる際、ステアリングの切れ角度より実際の旋回角度が少ない状態のこと。あるいはそのような車体(シャシー)特性を指す言葉。対義語はオーバーステア(英:oversteer)。

端的に言うと、ステアリングを切っても車が思ったほど曲がらず真っ直ぐ進んでしまうような状態のことをアンダーステアという。

市販車では、フロント荷重が重く、操舵と駆動の両方を前輪が担当するFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)で顕著に起こる。

アンダーステアとオーバーステアは、クルマの前後グリップが一致しない場合に発生する。フロントのグリップがリアより低い場合に発生するのがアンダーステア、その逆にリアの方が低い場合に発生するのがオーバーテイクである。前後のグリップが完全に一致した状態をニュートラルステアと呼ぶ。

アンダーステアとオーバーステアは前輪の挙動にフォーカスした言い回しだが、米国ではヨーロッパとは逆に、後輪基準にクルマの挙動を表現。アンダーステアは「プッシュ」、オーバーステアは「ルース」と呼ばれる。

アンダーステアの図解copyright Formula1 Data

アンダーステアの図解

アンダーステアが発生する原因

例えば、真上から見ると直径100mほどの正円の道路があるとする。ずーっとぐるぐる回り続けるような形だ。一般車でこのコースを時速20kmの速度で走ることを想像して欲しい。ステアリングの角度は常に一定のままいつまでもコースを走続けることができるだろう。

では、時速20kmから徐々に時速150kmまで加速していったらどうなるだろうか?当然、円の中心から外側に向かって生じる遠心力が徐々に強くなってくる。そして一定以上の速度に達した時、車の前側のタイヤのグリップ力が遠心力に負けてしまい、フロント側がズルズル滑り出す。

それまではステアリングを一定にして曲がれていたが、このような状態では更にステアリングを切り足さないとコーナーの外側に飛び出してしまう。これがアンダーステアが起こる一つの理由だ。そう、アンダーステアはフロント側のグリップ力が遠心力に負ける事で発生する。

一般的には軽いアンダーステアのセッティングが良いとされ、レースマシンでだけでなく市販車でもそのようにセッティングされている。ただし、ドライバーによってはオーバーステア気味のセッティングを好む者もおり、良し悪しがあるものではない。7冠ミハエル・シューマッハや5冠ルイス・ハミルトンなどは、オーバーステア傾向をベースにした走りを好む。