シェイクダウン
シェイクダウン(英:shakedown)とは、完成した新しいレーシングカー(競技車両)が公式走行前に実施するテスト走行を指す。直訳では「試運転」「慣らし運転」と訳される。
シェイクダウンでは事前の想定通りに各種システムが正常に動作しているかどうかを確認するのが最も重要だ。また、F1のようにテスト制限が厳しいカテゴリーにおいては特に、可能な限り多くの情報を収集して競争力あるマシンを準備する。主にサーキットを貸し切って行われる。
F1においてはシーズン開幕前のプレシーズンテストに向け、初めて新車をサーキットに持ち込んで行うテストを指す。これは通常、フィルミングデーを利用して行われ、装着タイヤや走行距離などが制限される。
シェイクダウンは公式走行に向けてマシンを適切な状態に調整するための重要なステップであり、以下のような目的がある。
車両の基本的な機能確認
シャシー、エンジン、トランスミッション、ブレーキシステムなど、クルマの基本的なメカニズムが想定通りに正しく機能するかをチェックする。
信頼性のテスト
車両がレース・コンディションで耐えうるかどうかを評価する。長時間にわたる耐久性や、特定の部品が故障せずに機能するかどうかを確認する。
性能の最適化
セッティングを調整して、最高のパフォーマンスを引き出すためのデータを収集する。サスペンション、タイヤ選択、空力設定など、クルマのパフォーマンスに直結する要素の調整が行われる。
ドライバーと車両のマッチング
ドライバーが新しいマシンに慣れるための機会を提供する。ドライバーはシェイクダウンを通してクルマに不具合がないかどうかを確認しつつ、車両の挙動や反応を学び、公式セッションに向けて最大限のパフォーマンスを発揮できるよう準備する。