ジェッダ市街地コースで開催されたF1サウジアラビアGPで、ピレリ・ビルの外に置かれたピレリタイヤ2023年3月16日
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ピレリ、新F1予選方式のイモラでアグレッシブなタイヤ配分

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ピレリは予選の各ラウンドで指定コンパウンドの装着が義務付けられる第6戦エミリア・ロマーニャGPに最も柔らかいレンジ、C3~C5を投入する。Q1はハード、Q2はミディアム、Q3はソフトのみに制限される。

開幕3戦を経てタイヤサプライヤーのピレリは第4戦から6戦、つまりアゼルバイジャン、マイアミ、エミリア・ロマーニャの各グランプリに供給するタイヤ配分を発表した。

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラ、2023年2月23日F1プレシーズンテストCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラ、2023年2月23日F1プレシーズンテスト

当初、改訂予選フォーマット(RQF)と呼ばれ、後に代替タイヤ配分方式(ATA)へと改められた新方式が導入されるイモラでは今季初のC5が投入される。これは昨年よりも1段柔らかいアロケーションだ。

ATAが採用される週末は各車に割り当てられるセット数が13から11に削減される。イモラではこれと合わせて、ピレリ初となるタイヤウォーマー不要の雨用タイヤ「チントゥラート・ブルー・フルウェット」がデビューする。

イモラと並び、時速340kmの超高速ストレートとタイトなコーナーが特徴のバクー市街地コースでもC5が投入されるが、これは昨年と同じアロケーションだ。昨年は路面温度の高さ故に、サーマル・デグラデーションがドライバーを苦しめた。


2023年F1タイヤ供給
Rd. グランプリ C0 C1 C2 C3 C4 C5
1 バーレーンGP H M S
2 サウジアラビアGP H M S
3 オーストラリアGP H M S
4 アゼルバイジャンGP H M S
5 マイアミGP H M S
6 エミリア・ロマーニャGP H M S

今季は新たに「C0」が加わり、製造されるコンパウンドが全6種類に増えた。接頭辞の「C」に続く数字が小さいほど硬いコンパウンドとなる。ただし今季の「C1」は従来の「C1」よりも柔らかい新型のコンパウンドとなる。従来の「C1」は「C0」へと改称された。

コース路面や気温などの特性を考慮の上、ピレリは週末に持ち込む3種類のドライタイヤを都度、決定する。硬い方から順に「ソフト」「ミディアム」「ハード」の名称が与えられる。

トレッド面に溝の入ったレインタイヤを含めて全5種類が持ち込まれる。ひと目見て識別できるよう、以下の様にサイドウォールに色ペイントが施される。

  • ソフト:赤色
  • ミディアム:黄色
  • ハード:白色
  • インターミディエイト:緑色
  • フルウェット:青色

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