フェラーリ312B3-74をドライブするニキ・ラウダ、1974年FIA-F1世界選手権
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ニキ・ラウダ、跳馬レーシングスーツと共に埋葬…ハミルトンらがミサに出席予定

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ニキ・ラウダはフェラーリのレーシングスーツと共に埋葬されるようだ。先日70歳で死去した3度のF1ワールドチャンピオンであるニキ・ラウダは、5月29日水曜にオーストリアの首都ウィーンにあるシュテファン大聖堂で行われる追悼会を経て、母親が眠るデーブリング自治区のノイシュティフト墓地に埋葬される。

シュテファン大聖堂で行われるお別れ会とミサには、オーストリアのアレクサンダー・ファン・デア・ベレン連邦大統領やバスティアン・クルツ連邦首相、ルイス・ハミルトンやバーニー・エクレストン、同郷の元F1ドライバーであるゲルハルト・ベルガー、そしてメルセデスのトト・ウォルフ代表らが出席する予定となっている。

ニキ・ラウダの妻ブリジット氏によると、桶にはラウダが使用していたヘルメットが置かれ、ニキ・ラウダ本人はフェラーリ時代のレーシングスーツを着る予定だという。ニキ・ラウダは1974年から77年までフェラーリに在籍。75年と77年にフェラーリと共にF1世界タイトルを獲得した。

ニキ・ラウダは先週、スイスのチューリッヒ大学病院で睡眠中にこの世を去った。1976年にニュルブルクリンクで開催されたF1ドイツGPで激しい火傷を負ったラウダは、危うく死を逃れるも肺を損傷。その後、たびたび病院に運ばれていた。

1976年と2005年には兄フロリアンと2番目の妻ブリジットから腎移植を受け、昨年8月にはウィーンで肺移植手術を受けた。メルセデスの非常勤会長としてF1の現場復帰に向けリハビリを続けていたが、今年に入って腎臓を患い人工透析を受けていた。

「ニキからの電話がなければ、僕の世界タイトルは1回に留まっていたかもしれない」F1で5度ワールドチャンピオンに輝いたメルセデスのルイス・ハミルトンは、先日のモナコGPでポール・トゥ・ウインを達成。亡き恩人に勝利を捧げた。

ニキ・ラウダの訃報が世界を駆け巡った直後に行われたモナコGPでは、チームやドライバーが思い思いの形でニキ・ラウダへのオマージュを示した。メルセデスはコックピット保護デバイス「ハロ」をニキ・ラウダのトレードマークであった赤色に染め上げ、ハミルトンとセバスチャン・ベッテルは赤色のヘルメットでレースを戦った。

ニキ・ラウダへのオマージュとして赤く塗装されたハロを装着したメルセデスW10、F1モナコGPにて
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