
フェルスタッペン、”歴史的アキレス腱”の露呈で5番手─妨害ハミルトンには寄り添う姿勢
2025年F1第8戦モナコGPの予選で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は5番手に終わった。ポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)に対し、0.715秒という大差で敗れた形だ。
予選を経てフェルスタッペンは、「Q1が始まって直ぐに、これは厳しいセッションになるなって感じた」と振り返り、バンピーかつ低速コーナーが多い市街地コースは、RB21を含む歴代レッドブルF1マシンの”アキレス腱”だと説明した。
「主にセクター2、つまり低速でメカニカルグリップが必要な区間で大きく遅れを取っていた。縁石を乗り越える場面や、路面の傾斜が変化する場所で、グリップが不足してたのが問題だった」
これらの課題は目新しいものではなく、現行のグランドエフェクトカー規定が導入された2022年から続く問題だとフェルスタッペンは認める。
「まあ、FP2の時点であまり良くないとは感じていた。普通なら、バランスを微調整することでパフォーマンスを引き出せる。でも、クルマが低速で機能していない時は、何をやってもダメなんだ」
「セットアップでどうにかなる問題じゃない。それが僕らの問題で、2022年の最初からずっと続いていて、今も変わっていない」
フェルスタッペンはキャリアを通じてモナコで2勝を挙げており、現役ドライバーの中で2番目に多い勝利数を誇るが、2022年以降の成績は表彰台、優勝、そして6位と、安定感に欠ける結果が続いている。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
モンテカルロ市街地コースでマーシャルが赤旗を振る前を通過するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年5月24日(土) F1モナコGP予選
予選中には、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)に走行をアタックラップを妨害される場面があり、ハミルトンには3グリッド降格のペナルティが科された。これにより、フェルスタッペンは決勝を4番グリッドからスタートすることとなった。
この件は、フェラーリがハミルトンに誤った情報を伝えていたことが原因だった。フェルスタッペンは予選後すぐにハミルトンと話し合ったことを明かし、「あれはチームのミスだ。ルイスは悪くない」とハミルトンに寄り添った。
また、4番手というグリッドポジションについては、「もちろん、もっと上を望んでいるけど悪すぎるというわけでもない」と前向きに評価し、今回初めて導入される“2ストップ義務化ルール”については「どうなるかホント、興味深いね」と語った。
2025年F1モナコGP予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)という結果となった。
決勝レースは日本時間5月25日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周3340mのモンテカルロ市街地コースを78周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。