メキシコGPリタイヤのダニエル・リカルド
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交換したばかりのMGU-Hにトラブル…笑顔が消えたリカルド「かなり傷ついてる」F1メキシコGP 2017《決勝》

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メキシコGP決勝レース開始5周目でまさかのリタイヤとなったダニエル・リカルドは、「どうやって笑えばいいか分からないし、内心かなり傷ついてる」と深い落胆を表した。

初日金曜フリー走行2回目でトップタイムをマークしたリカルドだが、2日目のFP3以降は原因不明の失速に襲われた。同じルノーエンジンを使用している兄弟チームのトロ・ロッソにトラブルが発生したため、大事を取って土曜日の夜にICEとターボチャージャー、そしてMGU-Hを交換し、20グリッド降格ペナルティーを受けて決勝レースに挑んだ。

16番手から見事なスタートを切ったリカルドは、3周目に7番手まで巻き返すも5周目に突如失速しそのままリタイヤとなってしまった。リタイヤの理由はまだ明らかになっていないものの、現段階では交換したばかりのMGU-Hが疑われており、最悪の場合次戦ブラジルGPでもグリッド降格が下される可能性がある。

リカルドによれば、ルノーエンジンには根本的な問題があるようで、それが今回の一連のトラブルを引き起こしたと考えられている。今週末のルノーエンジン勢はエンジントラブルが多発しており、決勝では4名がリタイヤという最悪の結果に終わっている。

残り2戦でペナルティーを受けないようにとの目論見からエンジン交換を行ったにも関わらずこの有様では、リカルドが”笑えない”というのも無理はない。

ルノーエンジンには根本的な問題がある

ダニエル・リカルド決勝: リタイヤ, グリッド: 16位, 予選: 7位

スタートはかなり混雑して色んな事故が起こったけど、僕は上手くやったと思うよ。今朝ヘルムート(レッドブル・ジュニアチームの責任者ヘルムート・マルコ博士)に、1周目の終わりまでに7位まで上がってみせるって言ったんだけど、何周かかかっちゃったね。何とか7位まで挽回出来たしその時点では全てが上手くいってるように思えてたんだけど、6周目にターボから変な音が聞こえてエンジンのパワーが無くなったんだ。辛うじてピットに戻ってこれたけど、そこで僕のレースは終わってしまった。

金曜日は上手くいってるように思えたのに、土曜の午後から雲行きが怪しくなってきて、今日はもっと悪い形になってしまった。昨夜新しいパワーユニットに替えたばかりなのにMGU-Hの故障かもしれないなんて…。ルノーエンジンには何か根本的な問題があるみたいだよ。

メキシコに来るのは3回目だけど、こういう驚きはあっちゃいけない事さ。この標高と気温の中で上手くやるのは確かに難しい事ではあるけど、僕を含めて何人かにとってはかなり厳しい週末になってしまった。またしてもこんなに早くレースを終える事になってガッカリだし、今シーズンの始めにマックスに起こった事に似ててあんまり愉快じゃないよね。

ブラジルで更なるペナルティを受けない事を願ってるよ。どうやって笑えばいいのか分かんないし、内心かなり傷ついてるけど、何が出来るっていうの?僕にはこの状況を変えられないよ。


第18戦メキシコGPはタイトル争いを繰り広げるハミルトンとベッテルが接触する波乱の展開でスタートした。両者ともに緊急ピットインし最後尾からの追い上げを強いられた。怒涛の走りを見せるもベッテルは4位とタイトル妨害には至らず、ハミルトンが4度目のワールドチャンピオンに輝いた。決勝レースの詳細については、2017年F1メキシコGP決勝結果とダイジェストを参照されたい。

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