F1メキシコGP 2017《決勝》結果とダイジェスト / ハミルトン 1周目の事故を乗り越え4度目のF1タイトルを獲得!
最終アブダビGPを待たずに、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが2017年のフォーミュラ1世界選手権のワールドチャンピオンに輝いた。ハミルトンは現地10月29日(日)に開催された第18戦F1メキシコGPを9位でフィニッシュし、アラン・プロストとセバスチャン・ベッテルに並ぶ4度目のドライバーズタイトルを獲得した。
メキシコGPの決勝レースは、タイトル争いを繰り広げるベッテルとハミルトンが1周目に接触事故を起こすという大波乱の展開でスタートした。
日曜のエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、気温21℃路面温度42℃のドライコンディション。ポールスタートのベッテルは、オープニングラップの1コーナー出口でグリッド最前列からスタートしたマックス・フェルスタッペンと接触、フロントウイングを破損した。
目の前で両者の接触を目の当たりにした3番グリッドのハミルトンは、混乱の隙を突いて3コーナーでベッテルをオーバーテイクするも、右リアタイヤとベッテルのフロントウイングが接触した。互いにマシンを壊してしまったベッテルとハミルトンは、予定外のピットインを強いられソフトタイヤにスイッチ、隊列の最後尾でコースに出た。
The moment when HAM & VET 💥 on Lap 1 #MexicoGP 🇲🇽 #F1 pic.twitter.com/3WIQtaeYfS
— Formula 1 (@F1) October 29, 2017
ハミルトンは「奴はわざとやった?」とチームに確認を求めたが、スチュワードはレーシングアクシデントだと判断し不問とした。2位以上でのフィニッシュがベッテルのタイトル獲得の条件であったため、フェルスタッペンとの事故でウイングを失った時点でその望みはほぼ絶たれていた。
優勝はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位のバルテリ・ボッタス(メルセデス)を20秒も突き放す快勝であった。3位にはキミ・ライコネン(フェラーリ)、ベッテルは怒涛の追い上げを見せるも4位フィニッシュに留まった。マクラーレン・ホンダ勢はフェルナンド・アロンソが10位入賞を果たした。
©F1
ルノーエンジン勢にとっては悪夢のようなグランプリとなった。予選後にエンジントラブルが確認されたダニエル・リカルド(レッドブル)、ブレンドン・ハートレー(トロ・ロッソ)、ピエール・ガスリー(トロ・ロッソ)は、レース当日にエンジン交換を実施、グリッド降格処分が科せられグリッド後方からのスタートを強いられた。だが、2,300mの高地メキシコシティはより過酷なシナリオを用意していた。
LAP 32/71: End of the road for HAR 😞 – Kiwi is the third driver to retire from the race, so far #MexicoGP 🇲🇽 #F1 pic.twitter.com/zYYrWP0vJh
— Formula 1 (@F1) October 29, 2017
予選7番手グリッド16番手のリカルドは、交換したばかりの新品ターボが故障し6周目にリタイヤ。26周目には4位争いをしていた同じルノーエンジンを積むニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)が、ERSまたはエナジーストアと呼ばれるバッテリー系のトラブルで脱落した。極めつけは32周目、ハートレーのエンジンが炎を吹いた。ここでVSCがコールされ、各車一斉にタイヤ交換を行った。
62周目にはワークスルノーのカルロス・サインツがマシン故障によってガレージ押し戻された。ルノー勢は計4台がマシンの信頼性不足によるリタイヤとなった。マーカス・エリクソンもハートレーと同様に炎を上げ57周目にリタイヤ、全20台中5台がチェッカーフラッグを受けられない厳しいレースとなった。
2017年F1第18戦メキシコGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | Pts |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 71 | 1:36:26.552 | 25 |
2 | 77 | ボッタス | メルセデス | 71 | +19.678 | 18 |
3 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 71 | +54.007 | 15 |
4 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 71 | +70.078 | 12 |
5 | 31 | オコン | フォースインディア | 70 | +1 lap | 10 |
6 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 70 | +1 lap | 8 |
7 | 11 | ペレス | フォースインディア | 70 | +1 lap | 6 |
8 | 20 | マグヌッセン | ハース | 70 | +1 lap | 4 |
9 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 70 | +1 lap | 2 |
10 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 70 | +1 lap | 1 |
11 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 70 | +1 lap | 0 |
12 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 70 | +1 lap | 0 |
13 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 70 | +1 lap | 0 |
14 | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 69 | +2 laps | 0 |
15 | 8 | グロージャン | ハース | 69 | +2 laps | 0 |
NC | 55 | サインツ | ルノー | 59 | DNF | 0 |
NC | 9 | エリクソン | ザウバー | 55 | DNF | 0 |
NC | 28 | ハートレー | トロロッソ | 30 | DNF | 0 |
NC | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 24 | DNF | 0 |
NC | 3 | リカルド | レッドブル | 5 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 22℃ |
路面温度 | 42℃ |
周回数 | 71 |
セッション概要
グランプリ名 | F1メキシコGP |
---|---|
レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | エルマノス・ロドリゲス・サーキット |
---|---|
設立 | 1962年 |
全長 | 4304m |
コーナー数 | 16 |
周回方向 | 時計回り |