ダニエル・リカルド、初日6位を経て満面の笑みを浮かべた理由…改良AT04の真骨頂、遂に開放か
10月27日(金)のF1第20戦メキシコGPの初日をトップから0.316秒遅れの6番手で締め括ったダニエル・リカルド(アルファタウリ)は、セッション後のインタビューで終始、満面の笑みを浮かべた。
ダクトの破損によりパフォーマンスを失い、決勝を最下位で終えたアメリカでの先週末、復帰後初のレースとなったスプリントを経てリカルドは「腕が少し錆びついていた」と漏らしていたが、この日のリカルドにそういった雰囲気は感じられなかった。
初日の出来について問われたリカルドは「本当にいい1日だった。オースティンでのレースを終えて日曜日の夜にホテルに戻った時、もうメキシコの初日だったら良いのにって祈るくらい、一刻も早くコースに戻りたかったんだ」と語った。
「レース後に幾つかの事を発見してね。兎に角、早くクルマに戻ってペースがある事を証明したかったんだ。だから今日は楽しかった。クルマはシッカリしていたし、セットアップを少し調整するだけで良い方向に進んだ」
「いい感じだと思うけど、フィールドはかなり接近している。FP2は6番手だったっけ? 最高だね。前との差はそれほど大きくないけど、後ろも詰まっているから、明日は全てを完璧にまとめ上げないと。それでも本当に良い1日だったと思う」
一体、何がこの日のパフォーマンスに繋がったのだろうか?
「オースティンで学んだことに基づいて、今日は違うセットアップでスタートしたんだ」とリカルドは説明する。
「スプリントの週末でなければ既に試していたんだろうけど、今日はそれを試す事ができて、最初からフィーリングが良かったから、少しずつタイムを縮めていった」
「基本的にはパルクフェルメの影響で先週、試せなかったセットアップにトライしたんだけど、それが良かったんだ」
局所的なダウンフォースの改善を目的としてアルファタウリは先週末のアメリカGPに新型のフロアボディ、フロアエッジ、フェンスを持ち込んだ。また、冷却性能を引き上げるために新型エンジンカバーと改良型リアブレーキ・ダクトを投入した。
しかしながらスプリント・ウィークであったがために、その性能をフルに引き出すセットアップを見出す事はできなかった。
満面の笑みは今日のパフォーマンスを明日以降に持ち越せるという自信の表れなのだろうか? リカルドはこれを否定する。
「間違いなく自信はある。燃料やエンジンの面でみんなが何をしているか分からないから、明日の予選がどうなるのか予想する事はできないけど、今日のクルマの感触は良かった」
「僕らのクルマは明日、トップ10に入れるだけの競争力があると思ってる。トップ6に入れば最高だね。だからそうなるように頑張るよ」
「笑っているのは先を見据えているからじゃなく、今日が良い1日だったからさ。それが明日に向けて僕に自信を与えてくれたんだ」
2023年F1メキシコGPフリー走行2をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を0.119秒差で退けた。3番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間10月28日(土)26時30分から、公式予選は同30時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。